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TIVONA通信


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    TIVONA通信第41号

    TIVONA通信第41号





    眠い日が続きそう<?xml:namespace prefix = o ns = "urn:schemas-microsoft-com:office:office" >

    いよいよトリノオリンピックが始まりました。普段余りテレビを見ない人も、この時ばかりはと食い入るように見ることになってしまいます。我が家も同様!困ったことに現地との時差があります。結果をいち早く知りたいと思いますと、深夜から明け方にテレビを見ることになってしまいます。普通のサラリーマンと普通の主婦で、しかも、それ程体力も無い夫婦の我が家では、時計が次の日を告げるまで見ることは到底困難。朝早い出勤時間のあわただしい中で垣間見るテレビや新聞は、前日見たものや夜中(日本では)に行われたものなどがゴーヤーチャンプルーのようにごちゃ混ぜになってしまいます。また、これまでの日常生活では、ほとんど接することが無かった競技も、これを機会に、採点方法や専門用語を知る機会になります。一方、これがオリンピックでするべき世界共通(?)の競技なのかなあ、などと疑問を感じることもあります。

    開会式は、「華やか」であり、「荘厳」であり、これから行われる各種競技への「期待」などを感じます。閉会式も同じように、まさに「祭りの終焉」、「平和」などを感じます。どちらも年々華やかになっていくように感じるのは、小生だけではないでしょう。もう、記憶も大分薄れてきましたが、少年時代に見た東京オリンピックはこうではなかったような気がしてなりません。それでも、今日のオリンピックの式典と同じように、「人種」や「宗教」、「政治」などの違いを超えて、「スポーツを通じて平和な世界をつくりましょう!!!」、というテーマは変わらない様に思います。現実はどうでしょうか?もう、つぶさに書くまでもありません。世界中で紛争が起きています。終わりません。その原因はまさに人種の違い、宗教の違い、文化の違い、etc.

    小生のような凡人にとりましては、いろいろな人が居て、いろいろな宗教・政治があって、いろいろな文化があるからこそ、文明も発達するのだから、何も、無理に「統一」などということなど考えなくとも良いのに・・・と考えてしまいます。内戦が終わり、復興期を迎えている国もたくさんありますが、過去の負の遺産ともいうべきものが厳然と存在しており、新しい国つくりは、思うようには進まないようです。

    つくばにも、非常に多くの国・地域から来ている人々が居ます。私たちの「外国人に日本語を教える」ということが、どれほど地域に貢献しているか?普段は、そんなことなどを考えずに過ごしていると思いますが、きっと、それは、とても大きなことだと思います。     

    眠い目をこすりながら、寝る時間を気にしてテレビを見ていて、ふと、こんなことが頭をよぎりました。                     (2月14日 小須賀 洋)

    日本語ボランティアのための講演会を開催しました

     

    121日(土)13時からつくばカピオにて衣川隆生先生による講演会に出席しました。講演会テーマは「教材・教室活動をいかに実際の生活に近づけるか」。この講演会は筑波大学の留学生センターとつくば都市振興財団が共同して進めているボランティア日本語教師のレベルアップを目指した活動の一環として行われたものです。057月に第1回の講演会がおこなわれ、存在文をテーマに具体的な教室活動の例が衣川先生により紹介されましたが、その後日本語2クラスで「~たいです」「~がほしいです」を使った約3時間の実験的な授業がおこなわれ、今回はその結果の報告と、さらにこれを他の文型・表現に拡げる必要性や方法についての講演がおこなわれました。当日はまれなる大雪だったが、それでもカピオの会場には10名ほどの参加者があり、少人数であった分つっこんだ議論をすることができました。

     「テキストを勉強すること」と「勉強したものが実際に使えること」との間には大きなギャップがありますが、このギャップを埋めるためには、実際の生活環境の中で必要としている表現・語彙を取り出して繰り返し使わせることにより、実際に使える日本語が定着するのであり、それに向けての教室活動の工夫が必要であるというのが衣川先生の基本的な考え方です。日本語2クラスでおこなわれた授業の結果は、ある程度それが正しいことを証明していると評価されました。会場からは、教室活動に必要なボランティアの確保の問題、入門レベルの受講生の語彙の不足をどうカバーするか、媒介語使用の際の問題、使用している教科書との折り合いをどうするかなどの意見・問題点の提起と議論がありました。さらに、「まだ」「もう」の使い方についてどう扱うかなど具体的な授業活動にも話は及び、3時間半におよぶ講演会は終了となりました。衣川先生の主張が正しいことに皆異論はないが、日常の教室活動に組み込んでいくためには、まだすこしバリアーがあるというのが参加者の平均的な感想だったのではないでしょうか。我々の教室もそうであるが、このやり方を少しずつでも実践し工夫し改良していくことにより、このバリアーは解消され教室のレベルアップにつながっていくのではないかと筆者は考えています。

     なお、この場を借りて、日本語2で授業を担当された高橋・日比野両先生、およびご協力いただいた会話ボランティアの皆様のご努力に敬意を表します。     (清水 晃)

    衣川メソッドを実践して・・・

     

    初級クラス「にほんご1」では、27日、14日と筑波大学留学生センターの衣川先生をお招きし、「教材・教室活動をいかに実際の生活に近づけるか」をテーマに授業が行われました。従来の授業では、ある文型の導入、展開、まとめを教師が主導して教えてきましたが、この「衣川メソッド」では学習者が主役です。学習者が何を、誰に、どのように話すのか、ということを選択しなければなりません。今回与えられた課題は、「自分の部屋やオフィスをクラスメートに紹介する」というものです。学習者は事前にそれぞれの部屋やオフィスの様子を写真におさめ、その中にある語彙を辞書で調べたり、周りの日本人に質問したりするなどしてリストを作成します。授業ではそれを基に、既習の「あります・います」という文型を用い、今までお互いに知らなかった学習者の生活の一面を紹介し合いました。お互い分からない語彙をメモしたり、「~は何ですか」と説明を求めたりする積極的な様子が垣間見られ、学習者の生き生きとした様子が印象的でした。とにかく、自分の言いたいことを相手に伝えることができるということが、学習者にとっては魅力的だったようです。最後は、クラスメート全員の前で、今までとったメモをほとんど見ずに自分で話す順序と内容を組み立てながら発表することができました。ある学習者は「今まで自分は単語しか並べることができなかった。今はこうして文単位で話すことができるようになった!」と自信を見せていました。私たち教師が知らなかった学習者自身が持つ力が、この授業によって引き出されたようです。                 (渡辺 薫)

    スピーチコンテストに審査員として出席して

     

     去る24日、水戸で開かれた、外国人による日本語スピーチコンテストにボランティア審査員として参加してきました。審査員なんて、とちょっと恐々の気持ちで出掛けて行きましたが、ボランティア審査員はなんと40名もいて、この40名の投票で日本語ボランティア賞、という賞を選び、他に70名の高校生審査員がいて若人賞を選び、県知事賞など肝心の優秀3賞には他に専門家が審査に当たる、というもの。それを知ってとても安心してゆったりと楽しみながらスピーチを聞くことが出来ました。出場者はアジアを中心とした10カ国からの方々15名。流暢な日本語あり、努力に感嘆の日本語あり、詰まりながらも一生懸命の日本語ありでしたが、多くは、あー、ここまで外国人の日本語は可能なのだ、と目覚めさせられる見事な日本語でした。初級のレベルで四苦八苦し、時に小さな歩みで満足していた私には、道の遥かさ、学習者の可能性の大きさを強く心に刻まされました。
     さて、肝心の審査ですが、結果的に、私が良いと感じて投票したスピーチと、全員の投票で選ばれたスピーチとは勿論違って、面白いものだな、という感想と共に、スピーチに優劣をつけることは本当はきっと出来ないことなのだろう、とも一人思いました。
     最優秀の県知事賞と日本語ボランティア賞を共に獲得したスピーチは、殆ど日本人かと思うほどの流暢な日本語。内容もしっかりしていて聞き応えがありましたが、私には逆にその流暢さ故に心に沁みること少なく、却って多少の努力と共に話されたスピーチの言葉の一つ一つに心熱くさせられるものを感じて、そのほうに投票したのでした。日本語の技術よりも心に訴えかけるものの大きさを取って。

    多分、スピーチコンテストであれば、技術の評価を優先させるべきなのでしょう。でも開催の本当の狙いは評価などではなく、外国人と日本人の交流の場、お互いが心を通わせあう機会を作る事だったのだろうと思います。そういう意味では本当に心の温まる良い一日を経験させていただきました。                  (日比野 光子)

    TIVONAの会」連絡会を行いました

     

    211日(土)にTIVONAの会連絡会を行いました。参加者は事務局を含めて9名でした。

    まずは、現在開講中の27期日本語講座各クラスの状況報告をしていただきました。全体的に見て授業は順調に進んでおり大きな問題はないとのことですが、クラス間によっては、生徒数にばらつきがあり、また、講師が不足しがちな状況であるという点が指摘されました。カリキュラム内容の見直しなどを含めて、28期の課題となりました。来期日本語講座については、引き続き、現行の6クラスを開講することになりました。財政が厳しい状況ですので、平成18年度は、さらに魅力ある教室へ向けてクラス内容の充実、予算を効率的に使用することなどが特に必要かと思われます。他にも、新人ボランティアの育成方法や、財団とのかかわりについて、コーヒーブレイクの飲み物などについて活発な意見交換が行われました。この場で全ての意見をご紹介できませんので、ご興味のある方は議事録がありますので、事務局の方へお問い合わせください。また、ご質問、ご意見がありましたら歓迎いたします。                           (原 雅子)

    私の故郷 ~日本語講座受講生から~

     

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    イーゴリさん

    <?xml:namespace prefix = w ns = "urn:schemas-microsoft-com:office:word" > 私のはロトシノという町です。モスクワの西約150kmにある人口1万人の小さなです。600年ぐらい前にできた古い町ですが、ですっかりされたので古いものはあまりっていません。工業がほとんどありませんから、モスクワ地方では空気が一番きれいなところです。

     この町で有名なのは、りに来るザウィドウォという30km四方ぐらいの大きな森です。、きつねやうさぎなどの動物がたくさんいます。この森はブレジネフがいちばん好きな場所でした。鹿やうさぎなどの肉は料理して食べます。春には野菜がとれます。4月からラディシュやきゅうりなどが、モスクワの市場で売られています。秋には森できのこがたくさんとれるので、きのこ狩りに行きます。おみやげを買うなら、乾燥したきのこがいいと思います。             (イーゴリ・ロジャンスキー)

    ※この文章は、この2月に日本語の会で衣川先生の指導のもと、「私の故郷」という題でスピーチを行う授業をしましたが、そのときに発表されたスピーチの一つを書き下ろしたものです。モスクワ近郊の農村の雰囲気がうかがえて面白いと思いました。イーゴリさんは1993年に来日、カピオの教室には0510月から参加しています。     (清水 晃)

     

    第28期日本語講座がスタートします

    4月4日(火)から第28期日本語講座がスタートします。どうぞよろしくお願いします。

    クラス

    担当講師名

    テキスト

    にほんご1

    川辺千恵子さん、岡野宣子さん()

    にほんご45じかん

    にほんご2

    齊藤佳子さん、松原知栄子さん()

    にほんご45じかん

    読み書き

    守中正さん、小林和子さん

    なし

    にほんご3

    日比野光子さん、盛のぞみさん()

    にほんごつぎの45じかん

    にほんご4

    清水晃さん、吉村典子さん、松岡千恵さん()

    にほんごつぎの45じかん

    日本語の会

    福囿久子さん、木田愛歌さん()

    なし

     

    新着図書のご案内

     

    下記の本が届きました。事務所近くにお越しの際はどうぞお立ち寄りください。

    1)どんな時どう使う 日本語表現文型200初・中級 友松悦子他著 アルク出版
    2)
    世界のことば 出会いの表現辞典 石井光雄他監修 三省堂出版
    3)
    中上級者のための速読の日本語 三浦昭監修 ジャパンタイムズ
    4)
    すぐに使える実践日本語シリーズ
    助詞(上級) 三吉礼子他 専門教育出版
    5
    )絵で学ぶ擬音語・擬態語カード 富川和代他 スリーエーネットワーク
    6)
    絵で導入・絵で練習 足立章子他 凡人社
    7)
    ニューアプローチ中級日本語〔基礎編〕テキスト 小柳昇著 日本語研究社
    8)
           //               練習帳 小柳昇著 日本語研究社
    9)
    ニューアプローチ中級日本語〔完成編〕テキスト 小柳昇著 日本語研究社

     

    編集後記 

    今年の冬は各地で大雪の被害が出て、つくば市の青空の下で生活していて心苦しかったです。寒さが厳しかったけれど、やっと、梅の花も咲いて春の訪れを感じます。個人的には桜の花より梅の花が好きです。寒いのに健気に咲いて春を告げてくれているような気がします。もうすぐ新学期。今年度よりもっと素敵な年にしたいです。(か)

     


    TIVONA通信第42号

    TIVONA通信第42号





    ご挨拶<?xml:namespace prefix = o ns = "urn:schemas-microsoft-com:office:office" >

     4月22日に開かれたTIVONAの会の総会で、会の役員の交代が決まりました。小須賀前会長のお仕事が東京に変わり会長を続けるのが難しくなったということで、昨年度より交替を希望しておられたのですが、止むを得ないことかとわたくし清水がお引き受けすることになりました。小須賀前会長は、1994年にTIVONAの会が創設されて以来12年間にわたり会長を努めてこられ、カピオの教室を今日の規模まで継続・発展させてこられました。その間、教室活動のみならず、会の運営、外部との交流など多方面にわたってなされたご努力に敬意を表する次第です。私自身のTIVONAの会での経験は約6年と会の歴史に比べると短く、これまでの経緯についても不案内なところがあるので、従来の活動状況をよくご存知の小林和子さんに副会長として加わっていただき、小須賀さんにも副会長としてサポートをいただくことになりました。また、川辺さんに書記を、谷津さんに会計を従来通りご担当いただくことで、TIVONAの新しい体制がスタートいたしました。

     TIVONAの会の目的は、会の規約にもあるとおり、つくば都市振興財団(以後財団)が運営する日本語教室の活動に協力するのが最大のものです。教室自体は1992年に第1期が講師6名、受講生22名、3クラス、場所も二の宮公民館でスタートしています。このあたりの事情については、財団HPにあるTIVONA通信のバックナンバーにみることができます。現在は28期ですから14年が経過し、クラスも6クラスに増え、受講生数も毎学期100名ぐらいのところを推移しています。昨年、財団事務局にこれまでのデータを整理してもらいましたが、累積では延べ約2,000人、70数ヶ国の外国人の方々がこのカピオの教室に参加してこられました。TIVONAの会の活動も一歩一歩ではありますが、振り返ってみると大きな足跡を残しているといえます。我々の教室は一般の社会人を対象に、ウィークデイの夜間に開かれている日本語教室として、つくば市の中でも貴重な存在であります。この活動をさらに続けていくことは、国際都市を名乗るつくば市としても大切なことであり、それに参加しているメンバーはその活動の意味をよく理解しておく必要があります。

     この会の活動は、創設以来ボランティアによって支えられており、日本語教育に興味と情熱を持つ人は誰でも参加することができます。しかしながらボランティアであるからといって、その活動がいい加減なものであっていいわけはなく、財団と協力しながら受講生の期待に応えられる教室を提供する責任を負っています。このような状況下で、TIVONAの会は、教室の内容を少しでもよいものにするための努力を継続していく必要がある、と同時に、メンバー間での意志疎通がうまくできる楽しい会でなければと考えています。これからも、カピオでの教室活動、その他会の活動に対して、これまでにもましてメンバーの皆様にご協力いただけるようお願いいたします。                     (7月18日 清水 晃)


    日本語教室に復帰して

     

    日本語教室やTIVONAの会の創生期から関わらせて頂きましたが、仕事が忙しくなりしばらくコンパ会員を続けておりました。そして久しぶりに今期の「読み書きクラス」に復帰させて頂いた次第です。浦島太郎のような状態で、御一緒にやらせて頂いている守中先生に頼りきっています。「読み書きクラス」というのは私にとってはじめての経験で戸惑うことばかりでした。クラスの生徒さん達が皆全く違うことを勝手にやっているというのにまず驚きました。ほとんど日本語を話せない生徒さんもいて、ひたすら漢字をノートにびっしりと書き続けている生徒さんも何人もいて、一時間半のクラスの間一言も発せずそのまま帰っていってしまう生徒さんもいます。

    はじめは何の役にも立っていないような気にもなってしまいこれでいいのか気になりました。研究者の方達が多く、自分の勉強の仕方を確立している方達なので、最近ではこれでいいのだろうと私も開き直っています。ともかく個性的な方の集まった大人のクラスです。

    ただ、このようなクラスを長年まとめていらした守中先生のご努力は大変だったのではと思っています。私も、もう少し語学力や日本語能力をつけて臨機応変に対応できるようになっていかなければと思います。しばらく休んでいたので敷居が高くなっていましたが、温かく迎えてくださった振興財団の皆様や諸先生方や生徒さんたちに感謝しております。

    今後ともよろしくおねがいたします。                  (小林 和子)

     

     

    満員御礼!ヨーヨー屋さん

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    5月13・14日と2日間にわたって国際交流フェスティバルが行われました。TIVONAの会も毎年恒例のヨーヨー釣りのお店を14日に出し、会員8名に加えて日本語教室の生徒数名が参加しました。

    男性陣はプールに入れる水汲みから風船を膨らませる作業に係り、女性陣はヨーヨーを釣る「こより」つくり、呼び込み、会計を担当しました。

    沢山の子供たちがチャレンジしてくれました。友達同士で来る子や家族と来る子など様々でしたが、皆、真剣な顔をして場所を変えたり、狙いを定めたりして頑張っていました。

    中にはお父さんの方が頑張って乗り出してくる家族もいました。親子で一つのことに挑戦して一喜一憂する姿は微笑ましかったです。子供時代の楽しい思い出の一つになってくれたら私たちもうれしいです。 会員たちも忙しくヨーヨーつくりに手を動かしながら口の方も忙しく動かし最近の教室の様子やお互いの生活について情報交換を楽しみました。  (川辺 千恵子)

    日本語入門講座に参加して

     

    日本語ボランティア入門講座が6月10日、24日、7月8日、15日に開講されました。現在カピオの教室で使われているテキスト『にほんご45時間』に沿った実践的な内容で、まだ実際に日本語を教えたことのない私も授業を思い浮かべながら例文や文型練習の方法などを考えることで、日本語を教えることの難しさを体験する機会となりました。

    印象的だったのは講師の川辺先生、清水先生のきさくな語り口から伝わる暖かいお人柄。そして、すでに豊富な指導経験がありながら現状に満足することなく、さらなるスキルアップを目指そうとする受講者皆さんの向上心。教え方を身につけるのと同様に、こうした姿勢を持ち続けていくことの大切さも実感した4日間でした。              (佐藤 紀)

     

     

    「目的に向かって集中する」ということについて考えさせられた今回の受講でした。

    昨年一年間、ある人と二人でイタリア語を習いました。先生はネイティブの方。あるとき、その一緒の方から「オバラさんは何語が好きなの」と言われました。伊、仏、西語は姉妹の言語と言われるように、語尾に違いはあるものの似た単語が多くあり、私は何語が好きとか嫌いとかいうのではなく、そういう発見が面白く、以前、少し仏・西語を習った経験から、レッスンの合間に仏語の話をしたりしていたのでした。しかし、先生や同学の人にとってそれは失礼で不愉快なことだったのかもしれないと後で思いました。

    その前年、一年間の通信講座で「日本語」の勉強をしました。一人で24冊のテキストを学習。知らないことがあまりにも沢山あることに驚きながらも、しかしそれを知ることを楽しんで修了しました。修了したその先にあるものを目指してというより、どちらかというと「プロセス」が目的という感じでした。

     今回の講座を受講して、講師の方のお話を聞きながら、あらためて、自分という人間の、今日までの考え方・あり様を考えさせられたのでした。沢山の言葉に触れて、いろいろな国の人と交流をはかりたいと思ってはいましたが、それはあくまで「自分の世界のお楽しみとして」であってそれを超えるものではなかったような・・。「自分だけの世界」からでていけるのかどうか、しばらく、考えてみたいと思います。              (小原 惇子)

     

    第28期日本語講座~新しい仲間の紹介~

    4月4日(火)から第28期日本語講座がスタートしました。受講生は、最終的に総勢90名あまりに達しました。講師の皆さん、残り少なくなってまいりましたが、どうぞよろしくお願いします。

    さて、第28期からご参加いただいている新人ボランティアの方を紹介します。

     

     

    岡野宣子

    (おかののぶこ)さん

     担当:にほんご1

    18年あまりの日本語教師職を辞して5年。川辺先生にお誘いを受けて、4月から初級のクラスをご一緒させていただいています。5年間の空白、一ヶ月に4回だけの授業というクラスは初めての経験で、少し戸惑いましたが、やっと慣れてきて、楽しい時間を過ごさせていただいております。

    松原知栄子

    (まつばらちえこ)さん

     担当:にほんご2

     

    4月から6月まで「にほんご」を担当させていただきました。短い期間でしたが、先輩の先生方及び財団の方々のおかげで大変充実した時を過ごすことができました。ありがとうございます。クラス授業は初めての経験でした。満足のいく授業をするのは本当に難しく、勉強不足、準備不足はそのまま授業に現れます。毎回生徒さん達から学ぶことは多く、一歩一歩の積み重ねでよりよい授業を目指して行きたいと思います。またご一緒できる日を楽しみにしております。

    盛のぞみ

    (もりのぞみ)さん

     担当:にほんご3

    生徒の立場に立って考えるのがとてもむずかしいです。楽しいクラスになるようによく準備して実際的な授業をしていきたいです。

    松岡千恵

    (まつおかちえ)さん

     担当:にほんご4

    毎週様々な国から日本へ来て、日本語をがんばって学んでいる生徒さんたちと共に勉強できるのは、すごく楽しいひと時です。日本語の深さや難しさに頭が痛くなるときもありますが、みんな明るくて笑い声がひびく楽しいクラスにしていきたいと思います。

    木田愛歌

    (きだあいか)さん

    担当:にほんご4

    昔ドイツに住んでいた頃、学生さんにドイツ語を習い、とても助けてもらったので、私も日本に住む外国人の助けに少しでもなれたらいいなと思い、このボランティアを始めることにしました。けれど日本語を教えるのは本当に難しい!自分がいかに曖昧な日本語を話していたのか痛感しています。皆さんと一緒に楽しく日本語を学んでいきたいです。

     

    日本の家庭料理教室を開きました

     

    梅雨明け待ち遠しい7月22日(土)に春日公民館の調理室にて、日本語講座課外授業「日本の家庭料理教室」を行いました。講師は寺崎英子さん。今回のテーマは、手軽に楽しくできる料理をということで、ケーキ寿司、筍のさっと煮、かぶのさっぱり漬け、みつ豆のデザートの4品を作りました。ケーキ寿司は普通のケーキ型にすし飯を敷きつめていくのですが、最後にひっくり返して型抜きすると、きれいに層をなしたご飯が現れ、周囲からおもわず歓声が沸きあがりました。楽しい時間を過ごしました。                (原 雅子)

     

    日本料理は初めて作りました。面白いゲームもしたし、色々な国の友達と一緒に作ったので、もっと楽しかったです。先生も親切に教えてくれました。料理はさけとご飯を混ぜた寿司ケーキでした。料理の写真も撮ったし、友達と一緒に食べました。とっても美味しかったです。日本料理講座がたくさんあったらいいな~と思いました。   (にほんご3 ペックチヒョン)

     

     

    教材調査のお知らせ

     

    日本語教育関係の教材調査のため8月9日(水)に麹町にある「にほんごの凡人社」を訪問します。日ごろ使っている教材を見直してみませんか?その場で購入もできます。参加ご希望の方は財団までご連絡ください。                      (原 雅子)

     

     

    編集後記 

    今年の梅雨は異常でした。九州や長野県で大きな災害が起こり、改めて自然の怖さを実感しました。でも、『今年の梅雨は異常です』って毎年言っているような気がします。何年か前に気温が36度になった時、体温と同じだとビックリしましたが最近では驚きもしなくなりました。やはり地球温暖化が進んでいるのでしょうか。私たちも真剣に防止のために何か努力しなくてはとつくづく思う今日この頃です。(か)

     


    TIVONA通信第43号

    TIVONA通信第43号





    1時間半の外で何を考える?<?xml:namespace prefix = o ns = "urn:schemas-microsoft-com:office:office" >

     

    ここしばらく教室に出たときに、受講生の人たちにどうして日本語を勉強したいのか、いつどこで日本語を使うのかを少ししつこく聞いています。そうするといろいろな人がいることは確かですが、日本人の中で暮らしているにもかかわらず、彼等が日本語を話す機会は意外に少ないようです。極端には「週に1回カピオの教室に来たときに話します」というのもあります。日本人と結婚している人もいますが、彼等も配偶者と日本語で話しているとは必ずしも限らないようです。日本人も外国語が上手になったためなのでしょうか、つくば在住の多くの外国人にとって日本語ができないとどうしようもないという場面に会うことはあまりなさそうです。むろん仕事で日本語をどうしても必要としている人がみるみる上達していくのを見る場合もありますが、われわれの教室では少数派であるような気がします。では彼等はなぜ教室に来るのでしょうか。これもいろいろあるようですが、周りを日本人に囲まれて暮らしていると、会話の輪の中に入ってゆけないのは、やはりさびしく情けないのです。外国で暮らした経験のある人は自分がその国でどうだったかを思い出されるとわかると思います。私の経験でも、親切にはしてもらっても、会話ができないといつまでたってもお客さんなのです。やはり言葉を理解してその社会に入り込みたいのです。

    でも1週間に1時間半の勉強では、我々がかりにスーパー教師であっても、彼等の日本語を使えるレベルに持っていくのは無理な話です。いい授業を提供しようとする努力は当然必要なのですが、それだけではどうしようもないのであります。なにも彼等の日本語のすべてに責任を負う必要はないのかもしれません。でも1時間半20回分の授業をやれば、それで義務ははたせたと考えていいのかどうか、彼等の日本語を聞いていると疑問に思うことが多いのです。われわれはボランティアではありますが、日本語では彼等に頼られていることも確かなのです。このあたりのアプローチにプロとアマの違いがあってもいいのではないかとも思います

    ではどうすればいいのでしょうか。日本人の友達を作るにはどうすればいいか、あるいは自分で日本語の会話を勉強する方法について話す、教室外でのイベントを考える、もっと彼等の生活に踏み込んで個人的なコミュニケーションを考える、あるいはITを利用したコミュニケーションなど、やれることはいろいろあると思いますが、なにかをやろうとすれば、それなりに時間とエネルギーが必要となります。さて、我々はどこまでやる必要があるのでしょうか、出来るのでしょうか。

    とりあえずはどうすれば上手に授業が進められるかで手一杯のところではありますが、もう少し引いて、どうやれば彼等の日本語は進歩するのか、少し幅を広げて考えてみることは難しいのでしょうか。TIVONAのメンバー諸氏のご意見を伺いたいところであります。(清水 晃)


    日本語教師養成420時間集中講座を終えて

    「9時から6時まで、週5回を2ヶ月間?大丈夫かなあ?」

    不安いっぱいで始まった集中講座。目黒までという距離などを考え、思い切って平日は学校近くの寮に住み、週末はつくばへ戻る、という気合いをいれた生活を続けました。クラスメートは15人で全員日本人。現役大学生から還暦に近い人まで、かなり個性的な方々でした。すでにタイで日本語を3年教えてきた人、ギリシャに留学中の人、海外青年協力隊から帰ってきた人、主婦など、様々でした。皆、貪欲で、疑問に思うことは先生にとことん質問し、時々講師の方々も困っていた事がありました。(たぶん、教えづらい生徒達だったと思います)

     授業内容は日本語教育法、言語学、異文化コミュニケーション、教授法、音声音韻、コースデザイン、誤用分析、パフォーマンス訓練(劇団四季のインストラクターがゲスト講師でした)などのほかに、外国人学習者への実習3回、初級(みんなの日本語1,2)、中級(文化中級)、上級(テキストなし)への教え方と、2ヶ月とは思えない充実した内容でしたが、内容が濃い分やることも多くて、週末も教案作成や、実習の準備と、休む暇はほとんどありませんでした。体力的にも、脳力的にも、全開フルパワーで2ヶ月間過ごしました。

     これから日本語教育養成講座を受けようと考えている方、時間があれば自分のペースで通える学校を探すのもいいし、2ヶ月全力疾走できる方は、この集中講座もおすすめします。自分の目的、やる気があれば乗り越えていけると思います。

    養成講座は無事に終了しましたが、先生としての経験はこれから積んでいくものなので、今は、やっとスタートラインに立っているという気持ちです。学校で学んだ事と、今までの自分の経験をフルに生かしていきたいと思っています。             (吉村 典子)

     

    日本語レベルアップ講座に参加して

    10月22日(日)に行われた、日本語レベルアップ講座第一回目に参加しました。講師は筑波学院大の金久保先生です。「会話の練習方法を考える」というテーマのもとで、いろいろと学ばせていただきました。日本語の授業をしていますと、いつも思うことはなるべく先生は発話は少なくということです。生徒さんたちに発話量を多くしなくては、と思いながらしていますが、なかなかできないのが現状です。どんな練習方法があるのか、楽しみにしていました。会話はやりとりです。1機械的ドリル、2コンテクストの中の練習、3ペアワーク、4ロールプレイ。

    その中でも印象が強く残ったのが「個人化した質問」です。自分のことを話したい気持ちにどのように持っていくか。言いたいことは、覚えますね。フリートーキングの時間をもうけるなど工夫が必要です。

    「必要な環境を整え、円滑に進むのを見守るもの」が教師の役割という先生の言葉が響きました。見守る立場になることが、これからの私の課題です。一人でアイデアを考えているよりも、皆さんの具体的な方法などが学べてよかったです。ここで学んだやり方を授業で生かしていきたいです。ありがとうございました。                   (齊藤 佳子)

    第29期日本語講座~新しい仲間の紹介~

    10月12日(木)から第29期日本語講座がスタートしました。受講生は、最終的に80名に達しました。さて、第29期からご参加いただいている新人ボランティアの方を紹介します。今期から、通常お手伝いいただく財団日本語ボランティアに加えて、筑波学院大学OCP(オフ・キャンパス・プログラム)による学生2名(OCP生と表示)が、手伝ってくれることになりました。

                                    (事務局)

    佐藤紀

    (さとうのり)さん

     担当:にほんご1

    日本語を教えるのは初めてで、最近ふと気づくと家で家事をしながらも、「もっといい文型練習ないかな」「あの説明はわかりにくかったかな」などと、ついつい教室活動のことに思いめぐらせたりしています。知らないこと、慣れないことの連続ですが、受講生の皆さんが毎回カピオに来るのを楽しみにしてくださるようなクラスにしてゆきたいと思っています。

    小松いつ子

    (こまついつこ)さん

     担当:にほんご2

     

    今回から参加させて頂いております。日本語を教えることに関しては、阿見町での日本語講師ボランティアの経験が二年と個人レッスンで教えた経験がありますが、この講座のように大勢参加のクラスは初めてです。とても緊張しています。早く全員の名前が覚えられるように、またチャーミングな授業ができるように心がけたいと思います。

    有沢麻理子   OCP

    (ありさわまりこ)さん

     担当:にほんご2

    私は大学の社会参加プログラムを使って、このカピオでの日本語ボランティアに参加しました。大学では、4月から日本語についての概論などを学び始めたばかりの、素人です。しかし、やる気は人一倍あります。日本語教師という夢に向かって、沢山の経験をこの日本語の授業で積んでいきたいと思っています。

    水上きよえ

    (みずかみきよえ)さん

     担当:読み書き

    言葉は、話し言葉であれ書き言葉であれ、人にとって大事な財産です。言葉がわかれば、その人の世界が広がります。ここで日本語を勉強している皆さんは、忙しい中とても熱心に勉強にとりくんでいますので、その熱意がずっと続くようにお手伝いができれば、と思います。

    田口正志

    (たぐちまさし)さん

     担当:にほんご3

    これまで養成講座内での実習経験しかなかった私ですが、先日の初授業は、ご一緒させていただいている高橋先生・齊藤先生に助けていただきながら、何とか無事に終えることができました。これからも生徒さんに楽しく学んでもらえるような授業をしていきたいと思っています。

    堀里衣

    (ほりりえ)さん

    担当:にほんご4

    現在、大学で日本語教育を専攻していますが、実際授業をするという経験はほとんどなく、最初は不安でいっぱいでした。でも、学習者の皆さんが新しいことを学び、笑顔になってくれるのを見ているのはとても嬉しく、今は毎週クラスへ行くのを楽しみにしています。学習者の皆さんから、また他の先生方からいろいろなものを吸収し、楽しい授業ができるよう、私も勉強していきたいと思っています。

    田中祐輔

    (たなかゆうすけ)さん

    担当:日本語の会

    現在、筑波大学日本語・日本文化学類で、主に松本亀次郎の日本語教材と明治留学生日本語教育をテーマに日本語教育史の研究をしています。来年の4月からは日本語講師として中国の大学で働く予定です。将来的には日本語教材の開発・作成に携わりたいと考えていて、勉強を続けています。まだまだ経験不足なので皆さんから勉強させていただきたいと考えています。

    木下快栄

    (きのしたやすえ)さん

    担当:日本語の会

     仕事帰りや家事の合間をぬって熱心に日本語を勉強しに来る学習者の皆さんに、私の方が、様々な事を学ばせていただいております。教室では、会話のキャッチボールの中から、興味や疑問に思うことなどを取り上げ、皆さんの学習意欲を高めてゆきたいと思っております。

    渡辺久美子 OCP

    (わたなべくみこ)さん

    担当:日本語の会

    今回、初めて日本語教員のボランティアに参加します。日本語教員としての経験を積もうと思いこのボランティアに参加しました。半年間という短い期間ですがアシスタントとして一生懸命がんばろうと思います。

     

    ベトナムだより

    「副社長になりたい」「キャノンで働きたい!」・・・10月22日に開催された「ハノイ日本語まつり2006」スピーチコンテストで学生が語った夢です。
     私は、2006年7月下旬、「ベトナム日本人材協力センター(VJCC)」に日本語教育指導助手として赴任してきました。最初に携わった大きな仕事はVJCC-Hanoiの一番大きなイベントである「ハノイ日本語まつり」です。このイベントでは、スピーチコンテストの他、俳句・川柳のコンテスト、学生による「すもうダンス」などのパフォーマンスが行われ、当日は600名以上の方がいらっしゃいました。近年、ベトナムでは日系企業の進出が目覚しく、中学校でも日本語教育が始まり、日本語学習者が急増しています。この「ハノイ日本語まつり」も中学生から社会人まで、多くの方が参加してくださり、たいへんな盛り上がりでした。
     ハノイはベトナム北部に位置し、四季もあり、世界一寒がりだといわれているベトナム人は、冬になるとダウンジャケットを着てバイクに乗っているそうです。まだ半袖でも過ごせますが、赴任してきた7月に比べると、だいぶ涼しくなってきたような気がします。街にはバイクがあふれ、道路を横断するのも命がけですが(信号は無視するもの!)、湖や緑が多く、とても落ち着いた雰囲気です。食べ物も、おなじみの「フォー」だけではなく「ブンチャー」とよばれるつけ麺や、「チェー」というベトナムデザートなど、安くておいしいものだらけで、つい、道端でつまみ食いをしてしまい、少しずつ、アオザイ美人から遠ざかっています・・・。
     大学時代TIVONAの会でお世話になり、卒業後しばらく日本語教育の世界から離れていましたが、再び日本語教師としてスタートすることができました。ベトナムの学生のパワーに負けないように、昔勉強したことをなんとか思い出しながら頑張っていこうと思っています。(岡田 叔子)                                                         

      岡田さんは元TIVONAの会員で、今回特別にエッセイを書いていただきました。

    日本語学習応援サイト「にほんごまなぼ」を開設しました

     みなさん、「e-コミュニティつくば」をご存知でしょうか。これは<?xml:namespace prefix = st1 ns = "schemas-MSNCTYST-com/MSNCTYST" >つくば市と防災科研が共同でインターネット上に開設したサイトです。いろいろな団体の活動を支援する目的で作られたものだと思いますが、我々も参加することにいたしました。まだご覧になったことのない方はインターネットで http://www.e298.jp/info/ をご覧になってください。このページの右側に、このコミュニティに参加しているいろいろなグループの名前が出ていますが、ずっと下の方に「にほんごまなぼ」の名前があります。ここをクリックしていただくと、我々のサイトになります。いまのところ看板があがっただけで、内容的にはまだまだこれからなんですが、いろいろな使い方ができると思います。とりあえずは、カピオの教室のPRやボランティアの募集など、それとこれから教室に来る日本語学習者のためにひらがなやカタカナ練習のページ、簡単な日本語で読めるつくばの歴史のような読み物を用意しようかと準備しております。将来的にはTIVONAの会内部の講師間あるいは講師と受講生の間のコミュニケーションや、教室活動を補うための練習問題を入れるなどいろいろな用途が考えられます。

    今のところまだ準備段階で、財団の大木さんと原さんに運用していただいていますが、そのうちメンバーの方々にも使い方をご説明し、積極的に利用していただくときが来るだろうと期待しております。いろいろな可能性を持ったサイトですので、メンバーの皆様もこんなふうに使ったらいいのではないかというようなご意見がありましたらぜひご提案ください。また、時間のあるとき、時々は我々のページをご覧いただけるようお願いいたします。  (清水 晃)

    新着図書のお知らせ

    だいぶ前にさかのぼりますが、8月のうだるような暑さの中、毎年恒例の教材調査のため東京麹町の凡人社へ行きました。参加者は、斎藤さん、芝山さん、清水さん、守中さん、谷津さん、そして財団からは大木さん、原で東京に向かい、凡人社で松原さんと合流しました。凡人社は皆さんもご存知のとおり、日本語専門出版社で、一階は日本語関係の図書を販売する書店になっています。この教材調査で下記の本を購入しましたのでお知らせします。          (原 雅子)

     

    ・国際理解にもやくだつ日本のくらし絵事典 PHP研究所編
    ・日本語能力試験 出題基準〔改訂版〕 国際交流基金・日本国際教育支援協会共著
    ・平成17年度 日本語能力試験試験問題と正解 1・2/3・4級 国際交流基金ほか共著
    ・はじめよう日本語初級
    メインテキスト TIJ東京日本語研修所著 スリーエーネットワーク
    ・新はじめての日本語教育1日本語教育の基礎知識/同2日本語教授法入門 (株)アスク

    <?xml:namespace prefix = v ns = "urn:schemas-microsoft-com:vml" >

    編集後記  皆さんは秋を楽しんでいますか。つくばも紅葉が見られ、本当に気持ちの良い季節になりました。私の友人に仕事で沖縄に行っている人がいますが、秋にはつくばに帰りたくなると言っていました。日本の、本州では季節感を一番感じられるのは秋ではないかと思います。寒い冬が来る前の今の時期を多いに楽しみましょう。(か)

     


    TIVONA通信第44号

    TIVONA通信第44号





    コミュニケーションということ<?xml:namespace prefix = o ns = "urn:schemas-microsoft-com:office:office" >

     

    最近、「静かなるホイッスル」(柴谷晋著 新潮社 2006)という本を読み、コミュニケーションとは何かということを改めて教えてもらったように思います。

    この本は耳の聞こえない人達がプレーするラグビー、デフラグビーについてのノンフィクションです。耳の不自由な人達が集まり、ラグビーチームを作り、トレーニングをおこない、国内から国外へと活動の場を広げていく過程が書かれています。ラグビーはいわずと知れた団体スポーツで、試合中はもちろんそれ以外の場面でもメンバー間のコミュニケーションが非常に重要なものとなります。健聴者から難聴者、全く聞こえない全聾者まで、その聴力レベルに応じてコミュニケーションの手段が変わってくるわけですが、チームの中でこれがなかなか一つに融合せず、情報のギャップがラグビーに対する考え方・行動の違いにあらわれ、円滑なチームの運営に大きな障害となったわけです。新しくできたチームにとって、試合であれ練習であれチームの運営であれ、ひとつの団体としてまとまった動きをするためには、メンバー間のコミュニケーションは必須であるわけです。

     著者の柴谷氏は茗渓学園のラグビーチームで花園(全国高校ラグビー大会)まで行った人ですが、自分のラグビー経験から出てくる「コミュニケーションはことばを伝えるだけでは成り立たない。相手の立場を深く想像すること。そうした手間をかけずに言葉だけをかけても何も伝わらないものだ」という言葉は重みがあります。コミュニケーションの手段が不十分な場合、相手の言うことを理解するためには、その背後に何があるのか相手の状況について普段からよく理解し考えておく必要があるということを言っているわけです。たとえ健聴者が音声でコミュニケーションができたにしても、言葉が伝わればそれでコミュニケーションが成立したと考えるのは早計であるということでもあります。

     言葉を教える立場として、とかく言葉の技術的側面ばかりに目が行きがちですが、単に言葉を上手に操れることでコミュニケーションが成り立つと考えるのは間違いであり、言葉はコミュニケーションの手段なのであって目的ではないというところは自戒する必要があるところです。最近よく言われる「多文化共生」を考える場合にも、相手の置かれている状況をよく理解するための手間をかける必要があるのであり、その手間なしにコミュニケーションは成り立たないということでしょう。デフラグビーを経験した柴谷氏の言葉には説得力があると思いました。           

       (07年2月 清水 晃)

    日本語レベルアップ講座に参加して

     

    昨年10月から3回にわけてつくばカピオで行われた、日本語レベルアップ講座に参加しました。以下、講座の内容と感想を簡略に述べさせていただきたいと思います。

    1.10月22日「会話の練習方法を考える」講師 筑波学院大学 金久保 紀子氏

    学習者は本当に何が話したいのか、話せなければ困るのか、学習者が所属する日本語社会とのギャップはないのか等を考えるポイントとして、学習者の年齢、性別、母国語、文化、宗教、習慣などを見直し、どんな場面でどんな会話が必要なのか、学習の目的、到達目標、個々の学習条件などを考慮した学習方法の設定が必要であり、単に機械的なテキスト、ドリルの反復ではない現実に即した教材の創意工夫が必要である。学習者は自分の事、言いたい事、興味のあることには積極的になれるので、ペアワークやグループワークでは、インフォメーションギャップの大きいテーマ設定をしたり、選択権は学習者に与えて、自分の考えを自分の言葉で表現できるよう環境を整え進行を見守るのが指導者の役割である。学習者には見たことしか信じない目型、聞いたことをすぐ覚えられる耳型の人、正確に覚えないと話せない慎重な人や間違いや文法などに頓着しない楽天的な人がいる。学習者の性格や国民性をも考慮した学習ストラテジィが求められる。

    2.11月26日「さまざまな文型を整理する」 講師 筑波学院大学 亀田 千里氏

    文型とは何か、どんな文型があるのか、文型説明は何故必要なのか、文型を理解するための方法、工夫などについて 不自然な表現の例文訂正や「依頼する」場面ではどんな会話がなされるのか?美容院ではどんな会話が必要か?日ごろの日常生活の中で考えられる言葉を列挙する等具体的ないくつかの言葉の機能・会話の場面についてグループワークを行い検証しあう。適切な例文を用意することは会話練習にも欠かせないが、不自然な表現を訂正することによって誤りに気づき正しい表現を覚えるという発想は 意義深いと思った。

    3.1月13日「学習者の日本語を評価する」講師 筑波学院大学 金久保 紀子氏

    評価するとはどういうことか。知識や表現、態度など様々な観点からの評価が考えられるが、学習者が自分の指導をどう判断しているかを知ることであり、こちらが学習者をどう判断しているかを伝えることでもある。学習の上達度の判断になり、自分の指導の反省や見直しの視点でもある。

    間違い、誤りを訂正するためのフィードバックの方法は様々あるが全体的な誤り、否定的な誤り、間違えて覚えてしまって次の段階に影響を及ばす誤りは直したほうがよい。発音、文脈、語彙 直し方にも学習者の立場を考慮した効果的な方法が望ましい。研修では国、学習暦、学習環境などの違った日本語学習者の会話を幾つか予め渡されたテープで聞き文法や発音、内容、表現力、ポーズの取り方、繋ぎの言葉など共通の観点から気づいたことを検討しあった。自己評価、クラスメート評価など聞き手によって評価の違いも表し点数化して上達意欲を高める効果にも繋げられている。

    何気なく使っている日本語の複雑さを改めて感じたが、場面設定が分かりやすく興味深い内容でした。語学指導のときは日常生活に即した会話の導入がいかに必要であり、教材や例文の工夫が重要かを認識した。自分の教えた日本語がどのように使われているのか想像するというのは興味深い言葉でしたが ちょっと恐ろしい気もする。                  (芝山 美和)

    餅つき大会をしました

    1月20日(土)、さくら民家園にて餅つきをしました。朝9時から準備を初めて、お昼くらいには餅つきがスタートしました。この日の天気は曇りでとても寒く、料理の準備をするのがとても大変でした。昼になっても、あまり気温が上がらなかったのですが、30人くらい参加があり、それぞれ餅つきの様子を写真に撮ったり、つきたてのお餅を食べたりして楽しんでいました。お餅は、小さく分けてお雑煮に入れたり、あんこ・きなこ・お醤油ををつけて食べたりしました。皆さん、とても楽しそうでした。その後、集まった人でチームを作り、ゲームをしました。小豆をお皿からお皿に移動するお箸を使ったゲームや、剣玉をしました。日本文化を絡めたゲームを用意したのですが、なかなか好評でした。                        (渡辺 久美子)

     今回、TIVONAの会の先生方、筑波大学石臼の会の皆さんにご協力をいただきました。とくに石臼の皆さんは全員4年生ということですが、後輩を勧誘していただいて、ぜひ来年も一緒にやりたいですね。                                (原 雅子)

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    「外国人スピーチコンテストの審査員になって」

    2月3日(土)1時から外国人によるスピーチコンテストが水戸の県民文化センター小ホールで開かれました。茨城県の各地から集まった「ボランティア審査員」は41名でした。また水戸近くの高校の生徒さんたちも、若人賞の審査員として会場に集まっていました。14カ国15名の外国人がスピーチに挑戦しました。国は、タイ・中国(二人)・スリランカ・韓国・ネパール・フィリピン・ドイツ・ペルー・ブラジル・インドネシア・インド・ケニア・パラグアイ・ベトナムでした。内容は様々でした。最初のタイの男性は、スマップの「世界にひとつだけの花」を最後に元気よく歌ってくれて、明るくはつらつとしたスピーチが印象に残りました。。子供のいじめについて話された中国のおかあさん、「きれいで元気な日本のお年寄り」について話されたインドの主婦の人、ケニアの外国語指導助手の男性の話はおもしろかったです。日本人は6年間も英語を勉強しているから、話せると思って安心して日本に来たら・・・。という内容でした。この人が高校生からの若人賞を獲得しました。金賞はペルー人女性の「しあわせってなあに?」、銀賞はケニア人男性の「何時まで英語に苦しめられるのか」、銅賞はベトナムの女性の留学生の「日本に来てわかったベトナムの贈り物文化」でした。みなさん日本に溶け込もうと、一生懸命な姿になによりも感動しました。司会者のモンゴル人女性とアメリカ人男性の敬語の使い方と上手な司会進行には感心いたしました。このひとときは、私の世界を又ひとつ大きく広げさせてくださったと感謝しております。 

             (齊藤 佳子)

    外国人向けIT講習会を行いました

    24日(土)10時から、つくば市情報ネットワークセンターで「外国人向けIT講習会」を開催しました。参加者はつくば市在住・在勤の外国人10名。講師は、筑波学院大学情報メディア学科講師の山島一浩先生、アシスタントとして(財)つくば都市振興財団日本語ボランティア講師など5名が参加してくださいました。最初は、日本語の検索エンジンの使いかた、乗り換え案内の使いかた、Eメールの書き方など、日本語を使っての入力作業までを勉強しました。
     最初は戸惑いながら日本語入力していた参加者達も終わる頃には、先生にどんどんEメールを送れるようになり、返信が間に合わず四苦八苦している姿もありました。日本語でEメールが送れるようになると、世界が広がりますよね。

    終了後、反省会をしましたが、この企画をもう1回やってみようということになりました。

    (大木 喜子)

     

     

    スロベニアだより

     私の所属する筑波大学日本語・日本文化学類では、毎年7月と3月に海外の提携大学において日本語教育実習を行う機会が与えられ、将来日本語教師を目指す者が自主的にその機会を利用しています。今回、恐縮ながら書かせていただくエッセイは、今年の7月にスロベニアのリュブリャーナ大学で行った実習の経験に基づくものです。

     みなさんはスロベニアという国をご存知でしょうか?イタリア、クロアチア、オーストリアといった西ヨーロッパ地域に隣接し、面積は四国とほぼ同じ、人口は約200万人と、とても小さな国です。スロベニア人は勤勉であると言われ、みなとても温かみがあり、時間は穏やかにゆっくりと流れています。

    リュブリャーナ大学はスロベニアの国立大学の中心的存在であり、日本で言えば東京大学にあたります。日本語教育機関はリュブリャーナ大学ただ1つでありますが、日本語教育の現状は決して充実していないとは言えません。スロベニアと日本との交流を支援できる専門家として活躍するために必要な技能を身につけることを目的とし、教師・内容ともに質の高い教育が行われ、学習者の日本に対する興味も学習意欲もとても高いものです。一般市民を対象とした公開講座の受講者も含めると、日本語学習者は180名を超えます。

    学習者の日本語学習に対する動機としては、「マンガ」「アニメ」「日本映画」「日本の伝統芸能」「工芸品」といった日本文化に関する興味・関心によるものが大半を占めます。学生の部屋に招待されると必ず大量の日本のDVD(アニメ・邦画)やマンガがあり、日本人の私ですらついていけないほどの熱中ぶりです。中には、クロアチアで買ったという日本刀の模造品を大事そうに飾っている者もいました。

    皆、とても熱心に学習していますが、やはり、漢字の勉強が一番大変であるようで、部屋中に漢字カードを貼り付けて暗記していたり、ノート数十冊分の書取り練習をしていたりします。

    日本語教育実習では、190分の授業を2週間にわたって全10回行いました。朝8時に登校して教案を練り、昼に先生にチェックをしていただき、夕方授業、夜にフィードバック…を毎日みっちりと7名の非常に優れた先生方に指導していただきます。

    私が担当したクラスは、リュブリャーナ大学文学部日本研究コースの23年生を対象とした復習クラスでした。そのため、初級段階で学習した基礎的な「読解力・記述力」を柱に、「話す」能力の向上を目指しました。彼らは、日本の現在の生の生活の映像や文化を欲していたので、日本の社会状況・問題(小学校の英語教育//NEET/都市再開発/メディアミックス…等)や、映画・音楽を題材としたテキストを作成し、授業を進めました。

    ほとんどの学習者がインターネットで日本語・日本文化に関する生の情報を手に入れているので「文化紹介」もタイムリーかつ独自の授業をしないと学生達に笑われてしまいます。ただ日本人であるだけでなく、学習者と同じかそれ以上に日本語・日本文化に対する関心を持ち、経験と知識を整理した形で海外に発信する力が求められているのだと痛感しました。  

    実習を終え、現在の自分自身の力量と今後日本語教師として必要となるものが見えてきました。やはり、日本語教育というものは生きたものですから、多くの実践・経験を積むことによって教師自身も成長し、よりよく確かな授業を展開することができるようになるのだと感じます。そのような意味でも、今回担当させていただく「日本語の会」を学習者・教師の双方にとって素敵なものにできるよう意欲的に取り組んでいきたいと思っています。 

    (田中 祐輔)

     

    (授業風景)      (スロベニアの風景)    (質問にくる学生)

     

     

    第30期日本語講座が始まります

    4月3日(火)からいよいよ第30期日本語講座がスタートします。講師の皆さん、どうぞよろしくお願いします。

    クラス

    担当講師名

    テキスト

    にほんご1

    日比野光子さん、佐藤紀さん、成嶋舞さん(新)

    にほんご45じかん

    にほんご2

    谷津葆子さん、小松いつ子さん、三浦智子さん(新)

    にほんご45じかん

    読み書き

    守中正さん、高橋桂子さん、小林和子さん

    なし

    にほんご3

    岡野宣子さん、木下快栄さん、小田切ふじ子さん(新)

    にほんごつぎの45じかん

    にほんご4

    齊藤佳子さん、松岡千恵さん、鈴木哲雄さん(新)

    にほんごつぎの45じかん

    日本語の会

    清水晃さん、田口正志さん、飯塚知子さん(新)

    なし

    (原 雅子)

    日本語講座15周年にあたっての企画募集

     

     この4月から第30期のクラスが始まります。ということは、カピオの日本語教室活動も15年目に入るということです。二の宮公民館で第1期の教室が始まったのが199210月ですが、それ以来、延べ2000人の受講生に100人以上のボランティア講師が日本語を教えてきました。これはつくば都市振興財団とTIVONAの会メンバーである皆様方による努力の軌跡であり、十分に誇れる成果だと思います。

    15周年にあたり平成19年度内に何か記念になる企画を考えたいのですが、TIVONAの会メンバーの皆様、いいアイディアがありましたらご提案ください。あまりお金をかけないで受講生も含めた皆さんが実質的で楽しめる企画ができるといいがと考えております。

    4月末ぐらいにTIVONAの総会を予定しておりますが、それまでに構想の概略をまとめたいと思います。皆様からのいいアイディアを期待しております。 

          (TIVONA事務局・清水 晃)

     

     

    編集後記  今年は日本全体が暖冬でしたね。雪国では雪下ろしや道路の除雪をしなくて助かった方が多かったということですが除雪の仕事をしている方、スキー場では困っているそうです。個人的には冬はやはり寒く、夏は暑い方でいいと思います。このまま春になっていくのでしょうか。つくばでも1ヶ月近くも早く梅が満開になっています。お天気のいい日にお弁当を持って梅見に行くと気持ちがいいですよ。(か)


    TIVONA通信第45号

    TIVONA通信第45号







     

    アンケートから見えるもの<?xml:namespace prefix = o ns = "urn:schemas-microsoft-com:office:office" >

     

     現在クラスを担当している方々はご承知のことですが、6月に教室でアンケート調査を実施し、50名ほどの受講生から回答を得ました。結果を取りまとめたものはTIVONAのメンバーの方々にはすでにお送りいたしましたので、ご覧いただいたかと思いますが、どのように結果を読まれたでしょうか。まだの方には本紙に結果の要約があります。アンケートの目的は二つあり、一つは現在のクラスの内容がどうであるかについて、もう一つは教室外での活動をどう考えているかを知りたかったわけです。

    前半の教室に関する部分から、教室に来ている受講者のイメージとして見えてくることは、日常生活で日本人とのコミュニケーションをはかるため、もっと会話ができるようになりたい。だが、日本語が不十分なためでもあるのでしょうが、教室外で日本語を使う機会は思いのほか少なく、もっと速く上達したいと考えている。現行の週1回のクラスでは時間的に不十分と考えている人が予想外に多かったこと、また、教室でもっと練習の時間をとってほしい、あるいはクラスの前後・ブレークのときに先生と話しができるのがうれしいといったコメントからも、もっと日本語を話したいという希望が伝わってきます。

    授業の内容については、満足で、レベル的にも自分に合っていると考えている人が多く、大きな異存はないようですが、上記の希望を満たすためには少し工夫を求められているように思います。私自身もよく反省するのですが、授業の中で自分が話している時間が長い、生徒一人ひとりにするとほんのわずかしか話す機会が無い授業をしている気がします。もっと日本語を話したいという希望にどのように応えるか、まだまだ授業の進め方を考えなくてはならないようです。

    課外活動をすると、いつも受講生の参加が少ないので、教室外での活動をどう考えるかを聞くのがこのアンケートの二番目の目的でした。結果は内容にもよるが興味ありと答えた人がほとんどであり、これはやや意外な結果でした。内容的には日本料理、バスツアー、つくばの歴史・名所めぐりといったところの支持が多かったです。ただ、日本料理教室はこれまでにも財団が企画して継続的におこなわれてきましたが、教室からの参加者は少なく、実態とアンケート結果にはギャップがあり、その理由が何なのかは考えてみる必要があります。しかしながら、受講生が教室外でもコミュニケーションを求めているのは事実であり、国際交流という大きな目標からしても、教室外での活動をどうするのかこれからの課題として考えていく必要があるように思います。

    私は、今回のアンケート結果を見て、教室の内外でもっと日本語でのコミュニケーションをしたい、という受講生たちの希望を感じたように思います。さて皆さん、ご自分の教室からの反応をどのようにご覧になったでしょうか。結果をよく読んで、これからの教室内外での活動に生かしていきたいと考えています。

                                       (07年7月 清水 晃)

    日本語講座ボランティア講師のための講演会

    『日本語講座で利用できる eラ-ニング教材の作成』に参加して

     

    「外国人に日本語を教えていて、・・個別に直してあげたいけど、授業中にはちょっと・・そんな時、インターネットを利用して解消できる問題も多いはず。・・」さらに「今回の講座はワープロやeメールがつかえればeラ-ニングが初心者でもOK。実際の講座で役に立つ予習、復習用の教材を作ってみましょう」のお知らせにクラスで「普通体」を入れたばかりで、少し遅い学生さんにこの方法が使えないかなと思い、申し込みました。

     この研修会は3月25日(日)つくば市情報ネットワークセンタ-で(10時~15時)名古屋大学の衣川先生、筑波大の西村先生のご指導の下に行われました。午前中は各自与えられたパソコンを実際に操作しながら、筑波大のWebJEL(Japanese E- Learning)にアクセスさせていただいて、すでに作られた問題の説明を聞きました。ゲーム感覚で楽しみながら学習できていいなと思いながら、提供する側の大変さも感じました。

    午後に入って、実際に問題を作り、インデックスを作ってWebJETに入れる練習になって四苦八苦。それでも先生方に手取り足取り、指導していただきながら何とかついていけたかなと思いました。が、パソコン操作の知識不足も自覚した1日でした。パソコンでこんなこともできるのだということを学ばせていただいてとても勉強になりました。筑波大学のWebJELのようなものができれば、受講生には自習できて便利だろうなと思いました。(岡野 宣子)

     

    日本語国際センターの日本語教育研修

     

    5月18日(金)から19日(土)に一泊で、北浦和にある国際交流基金(JF)日本語国際センターの研修に参加しました。日本語国際センターは海外にある日本語教育機関の教師を招聘して、日本語関係の研修を行う機関です。今回の研修はJFサポーターズクラブ会員を対象として、国内向けに行う初めての試みとのことでした。参加者は経験豊かな人、これから日本語を教えようという若い人等の20人で男性8人女性12人でした。

    第1日は午後5時から受付け、開講式、午後8時から10時まで木田真理講師による「日本語教育文法について考える」というテーマで、コミュニケーションを目的とした文法指導、誤用例の扱い方、面白い練習の工夫についての講義、2日目は午前9時から12時まで久保田美子講師による「楽しい授業のための工夫:教材を考える」が表題で、何を教えるかを教材の視点から考える、生活の中にある素材を教材に使う工夫についての講義と演習でした。午後は自由に図書館を利用という日程でした。いずれも自分の考え方と教材の選び方について足りない点を考える機会になりましたし、講師のテンポの速い、人を惹きつける話術に感銘しました。また、就寝までの自由時間、朝夕の食事の間には参加者との交流もできました。(守中 正)

    ヨーヨー釣り屋出店

     

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    <?xml:namespace prefix = w ns = "urn:schemas-microsoft-com:office:word" >5月12・13日と2日間にわたり国際交流フェスティバルが行われ、TIVOVAの会も毎年恒例ヨーヨー釣りのお店を12日(土)に出店しました。今回は12名の会員が参加しました。皆で協力してプールに水をいれ、風船を膨らませ、ヨーヨーを釣るための「こより」を作りながら、お客さんを呼び込んでいく。その手際の良さといったら!私は今回初めての参加だったのですが、そのスムーズな運営ぶりはきっとテキ屋のお兄さんもビックリだったことでしょう。

    そして当日は天候に恵まれ、多くのお客さんが来てくれました。沢山の子供達が昔懐かしヨーヨー釣りに熱中し、それをはじめは見ていた大人達までもが乗り出してきてヨーヨーを釣る様子はとてもほほえましいものでした。大切そうにお金を握りしめて何度も挑戦しにくる子や、静かに狙いを定めて丁寧に一つだけ釣っていく子、親に促されてはじめたものの、やり出したら夢中になっている子など、本当に様々でみているこちらまで応援したり、笑顔になったりと大忙しでした。また、日本人だけでなく外国の方々も沢山挑戦していただき、日本のお祭りの伝統的な出し物を紹介していけたことを嬉しく思います。来年も、ヨーヨー釣り出店が楽しみです。   (三浦 智子)

     

    eラーニング教材作成講習会に参加しました-

     

     6月30日(土)10時より、<?xml:namespace prefix = st1 ns = "schemas-MSNCTYST-com/MSNCTYST" >つくば市情報ネットワークセンターにて「eラーニング教材作成講習会」に参加しました。講師は、筑波大学人文社会科学研究科の西村よしみ先生、アシスタントとして筑波大学の学生さんが指導にあたってくださいました。

    講習会参加者には、事前に、日本語講座で利用できるインターネット教材の原案を作成することが宿題でしたので、私は、現在担当しているクラスの学習者の日本語レベル(教室での学習経験100時間以上)を想定し、いくつかの学習項目の導入・定着を図るプログラムを作成することにしました。 最初は、筑波大学の日本語学習サイト「WebJEL」にアクセスし、さまざまな学習プログラムを実際に体験後、プログラムが技術的にどのように作成され、効果的に機能しているかを順次確認してゆきました。 と、そこまでは順調でしたが、自分で作成した学習プログラムの教材データをサーバーにアップするまでは、多少の紆余曲折がありました。しかし、学習項目の導入例や効果的な練習問題などを、懇切丁寧に指導していただいたお陰で、何とかプログラムが完成したときは、本当に嬉しく感じました。

    当日は、教育機関や出版社におけるeラーニング教材の現況や、パソコンを使ったピアラーニングについても触れており、今後の日本語学習の多様性と可能性を同時に実感できた、有意義な講習会でした。                                 (木下 快栄

    第30期日本語講座開講しました~新しい仲間の紹介~

     

    4月から第30期日本語講座がスタートしました。日本語講座も早いもので開設してから15年の月日が流れ、今期はちょうど節目に当たる30期です。受講生は全部で89名です。

    さて、今期から初めて日本語ボランティア講師として参加いただく新人講師の方を紹介します。皆さん、どうぞよろしくお願いします。                 (事務局)

     

    成島舞さん

    (なるしままい)

    担当:にほんご1

    『初めまして!今年の四月から、日本語講座の講師をしている成嶋舞です。私は、将来日本語教師になりたいので、ボランティアに申し込みました。実際に現場に立ってみると、日本語を教えるのは想像以上に難しく、毎回驚きの連続です。しかしそれと同時に、学習者の皆様が上達してゆく過程を見られるのがとても嬉しいです。まだまだ未熟者ですが、どうぞ宜しくお願いします!』

    三浦智子さん

    (みうらともこ)

    担当:にほんご2

     

    日本語を教える事は本当に難しく、毎回授業の準備では他の先生方に支えられながら私自身が日本語について多くを学び勉強させて頂いています。この作業がまた時間の経過に気付かないくらい楽しいこと!学習者の「なるほど!」と理解して喜ぶ表情が沢山みられる授業にできるよう頑張っていきたいと思いますのでよろしくお願い致します。

    小田切ふじ子さん

    (おだぎりふじこ)

    担当:にほんご3

     

    この度、初めて日本語を教える事になりました。大変光栄に思います。日本語の素晴らしさと美しさを少しでも多くの外国の方に伝える事ができたら幸いだと思いますし、たくさんの美しい日本語を話す方がふえることができたら素晴らしい事だと思います。今後とも勉強に励みたいと思っています。

    鈴木哲雄さん

    (すずきてつお)

    担当:にほんご4

     

    海外にいた時、「Language Exchange」で少し日本語を教えたことはあったのですが、今回改めて正しい日本語を教える難しさを実感しています。(特に文法)先輩先生の助けを借りながら何とか楽しくやっています。生徒も良い人たちばかりでこれからも一緒に楽しくやっていきたいと思います。

     

    飯塚知子さん

    (いいづかともこ)

    担当:日本語の

     

    日本語の会を担当しています飯塚です。今期から参加させていただいております。まだまだ未熟な私ですが、今後も日本語講座の先生方と協力して日本語を教えることを通して地域の外国人の方々と楽しい講座を作っていきたいと思います。よろしくお願いいたします。

     

     

     

    教材調査へ行ってきました

     

    日本語関係の図書の充実を図るため、73日(火)、東京麹町にある凡人社へ教材調査に行ってまいりました。参加者は、谷津さん、清水さん、守中さんと小松の4人です。凡人社は以前東京の学校に通っているときによく覗いていたので、久々に訪れます。

    初めてカピオの日本語ボランティアの方々と行くので、どのように調査するのか興味津々でした。10時過ぎに凡人社へ到着し、中に入るとすぐに夢中になってしまいました。新刊本もたくさん出ていたので、個人的にもたくさん買ってしまいました。おすすめの教材は、「みんなのにほんご」絵カード。日本語学習初心者には、絵を見せて生徒に推理させるのが、上達への近道です。他にも各先生方推薦の図書を購入しましたので、授業の準備にご活用ください。                               (小松 いつ子)                        

    教材リスト一覧

    1)初級日本語げんきⅠ ジャパンタイムズ       2)日本語のぶんぽう TIJ東京日本語研修所

    3)漢字マスターVol.4 1級漢字2000 専門教育出版   4)J. BRIDGE for BeginnersVol.1 凡人社

    5)平成18年度日本語能力試験 試験問題と正解12/34級 凡人社

    6)中級へ行こう 日本語の文型と表現59 スリーエーネットワーク    

    7)「レアリア・生教材」アイディア帖 スリーエーネットワーク 

    8)OPIの考え方に基づいた日本語教授法 ひつじ書房     9)みんなの日本語初級Ⅰ 携帯用絵教材スリーエーネットワーク10)みんなの日本語初級Ⅰ 導入・練習イラスト集 スリーエーネットワーク 11)日本語中級Ⅱ 凡人社  

     

    事務所移転に伴う連絡先変更について

     

    つくばカピオの事務室が手狭になったので、つくば都市振興財団国際交流部門と茨城GGつくば応援団事務所が引越しをしました。引越し先は、同じつくばカピオ別棟のカフェベルガ脇、元ボランティアコーナーがあったところです。全面ガラス張りの明るいオフィスです。皆さま、近くにおいでの際は、お気軽にお立ち寄りください。

    なお住所の変更はありませんが、電話・FAX番号が変わりましたのでご注意下さい。

    旧電話番号 029-856-7007⇒ 新電話番号 029-869-7675

    旧FAX番号029-856-7009⇒ FAX番号 029-851-9797

    (事務局)

     

    編集後記  新潟に大きな爪あとを残して今年の梅雨も終わりました。避難所で不安な日々を過ごしている方々を思うと胸が痛みます。何事も起こらない平凡だけど平和な日々の大切さをしみじみ思うのは年のせいでしょうか。街中に子供の姿が沢山見られます。夏休みになったんですね。学校生活では出来ない経験を沢山積んで楽しい夏を過ごしてほしいです。(か)