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TIVONA通信


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    TIVONA通信第6号

    TIVONA通信第6号




    コーヒーブレイクは大賑わい<?xml:namespace prefix = o ns = "urn:schemas-microsoft-com:office:office" >

     715730までのコーヒーブレイクは、緊張した勉強から解放されて、ホッと一息の楽しいおしゃべりタイムです。ワイワイガヤガヤ皆の賑やかな会話がはずみます。久しぶりに顔を合わせた同じ国から来た人同士の母国語での会話、アシスタントティーチャーとして来日した若い英語の先生たちにとっては情報交換の場、又先生をつかまえて質問のあれこれ、日常生活の悩みや相談etc.etc. 先生方も話の輪に入って「どう 元気?」とさりげなく声をかけながら、困っていることはないかと心にかけます。コーヒーの売れ行きも上々で、水曜日など出遅れるとポットのお湯がないこともしばしばです。「時間ですよー」の声で席に戻る生徒さん達のなごりおしそうな、でも、日頃のストレスが発散されたのか爽やかな顔つきを見ていると本当に貴重な15分。

    書くことは難しいか?

     TIVONAのニュースレターを始めとして、色々な原稿や発表の要旨などを書く機会が増えてきた。いずれも締切があって、その日までに書き上げなくてはならない。近頃はそれ程苦にならなくなってきた。
     小学校時代から文章を書くことは不得手であった。夏休みの宿題や読書感想文を書くようにと原稿用紙を3枚も渡されると、どうやって埋めようかと考える。まず、題名と名前で2行使う。段落をたくさん使う。(改行するので、1行分ぐらい先に進めることができる。)3枚目は何とかたどり着いたゴールなのでなるべく早めに終わる。読書感想文などは、ほとんど読んでいないことが多く、本の後ろのあとがきとか、著名な人の推薦文などをまねて書いたものだ。以来、ずーと嫌いであった。何かの縁があったのだろう。中学時代の3年間の担任の先生は、すべて国語の先生であった。それぞれ素晴らしい先生方であった。今でも年賀状のやりとりが続いている。
     「読み書き」はそれでも好きになれなかった。なぜ、この頃苦にならなくなってきたかを考えてみると幾つかのことが考えられる。

    1. ワープロは大変便利である。知らない漢字や不正確に覚えている漢字も正しく書いてくれる。後からの直しが簡単である。なによりもきれいな字で書いてくれる。
    2. 文章には、「起承転結」とか一定のスタイルがあり、そのように書かれた文章は、読みやすく説得力もある。しかし、私はそんなことには無頓着に思いつくままに書いてしまう。
    3. 仕事の関係で報告書を書く機会が多い。報告書のスタイルは、背景、目的、実施の状況、調査・研究で分かったこと、今後の課題、まとめ、といった順になる。このうち「今後の課題」については、少し頭を使わなければならないが、それ以外は事実を淡々と記せばよい。

     このように考えると、書くこともあまり苦にならない。TIVONAの原稿書きでありがたいことは、好き勝手なことを書いても、どこからもクレームが付かないことである。
     第8期の日本語講座で「日本語の会」を受け持っている。かつて、遠くから日本語の会をみていたときは、生徒さん達がみんな流暢に話をしているように思えた。しかし、実際はかなり違う。読み方や書き方が不得手な生徒さんもかなりいる。良い文章を読んだり書いたりすることが日本語上手になる一つの方法であると解き、例文を書いて、宿題を出したりしている。生徒の力に合わせた、しかも、良い文章を作ることは大変難しいことだ。

    (小須賀 洋)

    講演会のお知らせ

    講師: 

    土井真美先生(現在、日本語教師養成学校の講師を勤める傍ら、国立国語研究所客員研究員をなさって、主に視聴覚教材の作成にあたっておられます。 筑波大学大学院日本語教育科を卒業後、モスクワ大学等で日本語教育にあたられました。)

    日時: 

    831日(土)午後1時から

    場所: 

    アルスホール2階集会室


     「視聴覚教材の有効性」についてのお話を伺ったあとは自由な質疑にしたいので、日頃、日本語教育に関して悩んでいる事や疑問におもっていること等を皆様に7月半ば頃、アンケートさせていただくつもりですのでよろしくお願いいたします。講師の先生のご都合で夏休み最後の土曜日になってしまいましたが是非ご参加いただきたく思います。

    (小林 和子)

    ご協力を!

     最近、二人体制でクラスを受け持っている場合で、二人同時に出席できなくなってしまったことが散発しています。財団の担当から、先生同士でよく連絡をとって、もし、出席不可能な場合は、早い時期に連絡して頂きたい旨依頼されました。財団では、早い時期に分かれば、可能な限り調整したいと、考えてくれています。
     一週間に一度の日本語講座を楽しみにしている生徒さんが沢山いますので、欠講にならないように連絡を密に取って、早めに対処するようにお願いします。

    (会長)

    クラスの様子

    日本語の会(水曜日)

    デュパ ベルナー (スイス )


     日本語の会のクラスは会話のクラスではなく、色々な活動があります。例えば先生から一枚プリントをもらいます。皆はそのテキストを読んで、むずかしい単語を習って、意味に関して説明をします。一日はラジオのニュースのテープを聞いて、色々な説明をして、日本の問題が良く分かりました。ほかの日はディベートをしました。クラスを二つのグループに分割して、一つのトピックを選んで、肯定側のグループと否定側のグループが討論しました。
     時々小さいプレゼンテーシオンをしなければなりません。だから一人で三分か五分間の発表をします。でもトピックは自分で選べることができますのでそんなにむずかしくありません。
     日本語の勉強をする時、話したり、書いたり、読んだりする練習も大切ですが、他の国の文化を学んだり、様々な国から来た人とコミュニケーションをとることもとても大切なことだと思います。

    (原文のまま)

     

    私の推薦図書(財団蔵書より)

    「わざ-光る授業の道案内」

    今村和宏 著 株式会社アルク 定価 2,200


     この本を読んで私は、日本語教室の授業が単調になったときに、何かしら良いヒントを与えてくれる本だと思った。「第1部、動きと変化を付ける」、「第2部、安定感とバランスを与える」、「第3部、インターアクションを促す」の三部から成る。著者は、以前にドイツ語、ロシヤ語、フランス語等を勉強したことがあるが、当時の印象深い授業を思い浮かべ、また生徒としての豊かな経験を混じえ、いかに光る授業を作り出すかを、具体的に判り易く、親切に書かれている。この本は「道案内」の題名のように手をとられていつのまにか入りくんだ街の中を歩いていたという感じで、大層読み易い。また章の終りに「ポイント」として、内容が簡約されているので、忙しい人にも使い易く書かれている。
     生き生きとした授業をするには頭ばかりでなくからだ全体を使うことが肝要ということを知りそれが私の老化防止、若返りとなれば日本語教室ボランティアに万歳。

    (高橋 桂子)

     

    アルク Language EXPO'96の見学のごあんない

     TIVONAの会では、毎年教材調査を行っていますが、今年は、凡人社に代わりアルクの「Language EXPO'96」の書籍販売コーナーを見学することになりました。この催しは927日(金)から29日(日)まで、東京・新宿NSビルにて開催されるもので、会場では内外の語学教育や教材や学習法に触れ体験できるほか、展示ホールには書籍販売コーナーとして紀伊國屋書店・新宿本店の協力による「ことばのブックストア」が設けられます。TIVONAの会では、928日(土)に見学する予定です。教科書や教材選びのよい機会になると思いますので、ぜひご参加下さい。なお参加を希望される方は、事務局までご連絡下さい。

    (事務局)


     第8期日本語講座のクラスも順調です。クラスが始まったばかりの512日(日)には、つくばフェステバルが行われ、今年も日本語講座では、恒例のヨーヨーのお店を出店しました。受講生と先生の協力で、お店は大盛況でした。また62日(日)にはバス旅行も行われ、約50名の参加者が東京都江戸東京博物館を訪問し、クラスの親睦を深めました。これらの行事に参加した生徒さんたちの感想をご紹介します。

    96’つくばフェステバルさんかして

    アダチ ティティマ(タイ・水曜日入門クラス)


     わたしはタイから日本にきて3ねん、はじめてさんかしたイベントでした。ごご1じごろ、げんちこうえんに、かぞく3人と、きんじょの人たちとともにいき、わたし1人、とうがっこうしゅってんのヨーヨーつりのおみせにさんかするつもりが、まずイベントそしてかっこくしゅってんのおみせがきになり、さいしょにあいさつだけでみてまわりました。
     そしておみせにかおをだすが、おくれてさんかするはずかしさともどかしさで、しっぱいのれんぞくでした。それわふうせんがおおきすぎたり、みずがおおすぎたり、でもくじけずがんばりはじめて30ぷんぐらいで、わたしなりにいいヨーヨーができるようになってきました。
     でもはじめてのフェステバルそしてイベントさんかで、ほかのイベントがきになりすこしさぼったりしてたのしい1にちでした。またさんかしたいです。

    (原文のまま)


    バス旅行に参加して

    リョウ キコウ(中国・火曜日日本語の会)


     62日、二の宮の日本語講座の皆さんと振興財団のお蔭で、バスで東京へ行き、日帰りの旅行をしました。9時に二の宮を出て、10時半に東京都江戸東京博物館に着きました。そこで、博物館を見学しました。江戸東京博物館はとても大きな現代的な建物です。博物館のなかに徳川家康が江戸に入府してから東京オリンピックに至る、約400年間を中心に東京の歴史、文化は実物資料や復元模型などが展示されています。また「シーボルト父子のみた日本-生誕200年記念企画展」もありました。色々な展示を見て、心からかんげきしました。展示の多くは中国の昔の物とよく似ていると思います。
     そのあと、昼ごはんをしました。そして、浅草寺と仲見世を見学しました。東京で代表的な観光地「浅草」は、江戸文化風俗発祥の古い歴史と伝統につちかわれた街です。
     日本のお寺は、中国のお寺に似ています。また、昔の中国文化は、日本の文化に大きく影響を与えました。
     今回の旅行は、勉強が多く、一生わすれないでしょう。世界中の国々と日本の文化交流は、昔から沢山ありました。文化の交流は、心の交流です。物の交流と同じくらい、大切なつながりです。国々と日本との交流も、物と心の両面で、これからもっと盛んになるでしょう。今後もその交流は永遠に続くようにこころから望んでいます。

    (原文のまま)


    マレイシアからこんにちは

     モスクから流れて来る祈りの呼びかけに目を覚ます毎日です。当地に来て、一月以上たち、暑さにも慣れました。想像したより良い所です。現地のマレイシア語は全然分かりませんが、週末にはクンニャラン市場に買い物にいきます。色々な道具も手に入りますが、使い勝手がいま一つです。特殊な物以外は食材もありそうです。中国人の市場では、豚肉も豆腐も手に入ります。野菜魚も豊富ですが、何なのかがよく分からないので、使いこなせません。少しずつ名前を覚えて献立を増やしていくつもりです。
     街中で見る記は、意外に、日本でも馴染みのものがほとんどです。いずれ、熱帯雨林にも入りたいものです。店頭にタイ産のドリアンが、並び始めました。七月には、ローカルのドリアンが出回るそうです。もうすぐ、こちらはガワイ(イバン族の正月)です。イバン族というのは、首狩り族として恐れられた部族です。彼らのロングハウスには、今でも天井から頭蓋骨が下がっています。民族衣装で勇ましい踊りを見せてくれます。女性の踊りは優雅です。祭りには各部族のパレードや美人コンテストがあって賑やかです。街中至る所で「Gawai is coming」と大騒ぎして、学校も職場も休みになります。バーゲンセールもあるので必要な物はこの時期に買うつもりです。ガワイにはオープンハウスと言って誰でも家に招待するという習慣があります。私も四軒から招待されたので、久しぶりにカードを書きましたが、情けないほど下手にしか書けませんでした。皆様にも御挨拶を送ります。

    「Selamat Gawai Dayak 1996

     衛星版で朝日新聞は読んでますが、日本が懐かしくなります。日本は、そろそろ入梅でしょうか。季節の変わりめかと存じますれば、どうぞ、お体をお大切になさってくださいますように。

    1996530

    中井一枝

     

    お願い

     平成8年度のTIVONAの会の会費を会計山田(恵)が集金しています。まだ納入されていない会員の方はお早めにお願いいたします。水曜日の日本語教室に参加されている方は直接山田へ、火曜日の講座に参加されている方は財団の担当者に、その他の方は郵送等でお願いいたします。
     本年度は、TIVONAの会の会旗を作ろうと思っています。ご意見、アイデア等がありましたらお近くの役員へお知らせ願います。製作予定の会旗は、バスハイクやヨーヨー屋の開店の祭に使う予定です。

    (事務局)

     

    編集後記

     紫陽花が雨にぬれながら美しく咲いています。先日クラスで雨に関する言葉を集めて説明しましたが、どしゃぶり、大雨、小雨、にわか雨、霧雨、しぐれ等々。日本語を勉強するって本当に大変だなあと同情しました。

    (松)

    TIVONA通信第7号

    TIVONA通信第7号




    熱いまなざし<?xml:namespace prefix = o ns = "urn:schemas-microsoft-com:office:office" >

     101日より第9期日本語講座が始まりました。約30カ国から89名が受講を登録しました。開講式に集まった受講生のやる気と期待の入り混じった視線が身につき刺さるように感じました。今期は新しいvolunteer仲間もふえ、先からの先生方の経験と新人のフレッシュな情熱が相乗効果をあげて、よりよい講座になるのではないかと思われます。また、以前日本語講座に籍をおいて、今は遠く離れた地で活躍されている方々から、近況を知らせるお便りが届いています。途切れることのないTIVONAのつながりを感じます。

    外国語ということ

     私を含めて、日本人は外国語が不得手です。なぜかを考えると、言語学的には、日本語の構造が他の言語と構造が異なっているからだと思います。そして歴史的には、他の言語を使う民族に支配された経験がないからだと思います。きっとそれらは正しいでしょう私は、この10年余りの間、途上国の技術者との交流の機会に恵まれていました。その経験からするともっとほかの要因もあるような気がします。
     9月の初句からモンゴルへ3週間弱出張しました。この国を訪れるのは今回が4回目。1989年、それまでの計画経済の社会から市場経済の社会の国に変わりました。初めて訪れた1991年から、行く度ごとに大きく変わっていきます。
     言葉についてご紹介します。元々モンゴル語は、固有の文字(表音文字)を持っていましたが、1921年に中国清朝から独立した際に、世界で第2番目の社会主義の国になった訳ですが、それと同時に、旧ソ連の文化や技術が流入して、文字はロシヤ語と同じキリール文字に変わりました。約70年間使われ、すっかり国民に定着してしまいました。小学校からロシヤ語が正規の授業に取り入れられたこともあって、キリール文字への変更は大変効果がありました。1992年新しい政府が出来、種々の法律を公布し、その中の一つが、公用文字を旧来のモンゴル文字に2年間で改める、というもので、学校の教科書もすべて換えられました。しかし、モンゴル文字は普及せず、この法律は無効になり、現在はキリール文字によるモンゴル語に戻りました。
     日本からの本格的な協力(援助)が始まったのは、1991年からといえます。5人の青年海外協力隊のうち3人は日本語教育の分野でありました。現在その数は大きく増えています。一方米国も平和部隊(PISO)が日本とほぼ同時に援助を開始し、英語教育に10人前後の若者を送り込んできました。91年当時、ほとんどのモンゴル人は、ロシヤ語を嫌わずに話してくれました。ドルショプ以外では英語は通じませんでした。次の年には、市民の日本語熱に驚かされたものです。そして今回、ロシヤ語はすっかり嫌われ、英語を話す人が増えたことに驚かされました。ソ連と中国という大国に挟まれた国の悲哀でもあります。
     私の友人は、ベトナム、ラオス、カンボジア方面の仕事に縁があり、このような話をしてくれました。かつて、インドシナ半島はフランスを中心とした植民地でありました。したがって、主な外国語はフランス語となっていました。その後、コメコンの経済圏に入りロシア語の影響下に入ります。そして今、多くの知識人は英語を話すと言っていました。もしも、五つ星のレストランの歴代のメニューが有ったら面白いのだが、とも言っていました。言葉が分かるということが直接良い仕事に就けるのです。多くの国に従属してきた歴史でもあります。
     アジアやアフリカの新しい国々は、独立はしたものの、多くの部族が融合することなく国の運営をしています。国内紛争の種の多くはここに根ざしています。当然、多くの言葉が混在しています。嫌がうえにも多種類の言語を理解しなければなりません。そのことが時には身の危険を回避することに繋がるのです。
     日本は、幸か不幸かこれらのことに遭遇することなく近代化してしまったので、言葉に対する認識が薄く、理解力が弱いのです。これが私の結論です。ではどうすればよいのか?皆さんで考えて下さい。

    (小須賀 洋)

    「土井真美先生」講演会

    「言語教育における学習項目の考え方とその指導について」

     講演は、まず異なるテキストから抜粋したダイアログが提示され、それらがそれぞれどのような学習者のためのテキストであるかという質問から始まった。それらは、中国からの帰国者、ビジネスマン、留学生らが使っているテキストでした。このように、国や職業などの違いによって学習者の必要とする日本語は異なってくる。従って、学習者の望む日本語がどの領域のものかを分析する必要がある。その結果で、学習する学習項目(シラバス)を選ぶのである。学習項目には構造的シラバス、場面的シラバス、機能的シラバス、トピックシラバス、タスクシラバス、スキルシラバスなどと数種類あり、これらがいくつか組み合わされてテキストが作られている。この他言語情報以外でも、視覚的なものや、音によって情報は伝達される。また、イントネーションやアクセントの違いによって意味の違いを伝達できる。効果的な学習項目の提示方法とは、Meaningful Mechanical Communicative です。日頃、クラスの授業について、適切か否か苦慮しているだけに、学習項目について、視点を与えられ、今後のクラスへの取組の中でも学んでいきたいと思います。

    (山田 恵子)

    教材調査~アルクLanguage EXPO'96の様子~

     平成8928日(土)に東京・新宿NSビルで開催されたアルクLanguage EXPO'96を見学しました。つくばからは日本語講座講師3名と事務局1名、現地で以前つくばで活躍されていた山田しのぶさんと平野良江さんにお会いし、この催物を見学しました。残念ながら日本語関係の教材の展示は、思ったよりも少なく、会場は特に英語学習者の為の語学教育情報とマルチメディア紹介の展示ブースが殆どを占めていました。英語学習者にとっては最新の情報収集が可能なため大変よい催物だと思います。毎年1回開催されていますので、足を運ばれてはいかがでしょうか。当日は時間も限られていましたので、早々に新宿から、麹町にある凡人社へと場所を替え、本来の教材調査を行いました。財団としては7冊本を購入しました。これらの書籍は、財団の本棚に置いてありますのでどうぞご覧ください。今後も年に12回程度教材調査をしたいと思いますので、ご協力をお願いします。

    9期日本語講座バス旅行のご案内

    9期日本語講座では、1日バス旅行を平成81110日(日)に行います。栃木県益子町で陶器の絵付けなどを体験したいと思います。詳しいご案内は、次回の講座の時にしたいと思いますので、講師の皆様には受講生への参加のご案内についてご協力よろしくお願いします。また講師の皆さんの多数のご参加をお待ちしております。

    新規購入図書の紹介

    • 実例で学ぶ誤用分析の方法 アルク (日本語の教え方実践マニュアル)
    • 創造的授業の発想と着眼点 アルク (日本語の教え方実践マニュアル)
    • 入門日本語 発展編 アルク (現代日本語を楽しく学べる初級テキスト)
    • ペアで覚えるいろいろなことば 武蔵野書院 (初・中級学習者のための連語の整理)
    • 日本を知る-その暮らし365日- スリーエーネットワーク (中級から上級へ)
    • Communication Japanese Style・ 凡人社 (中級前期)
    • Communication Japanese Style・文法説明 凡人社 (中級前期)

     以下の2冊は野口亜由子さんからお贈りいただいたものです。

    • はじめての日本語教育・1 アスク講談社 (日本語教育の基礎知識)
    • はじめての日本語教育・2 アスク講談社 (日本語教授法入門)

    ~新しい仲間の紹介~

    勝山 知子  かつやま ともこ
     出身地: 茨城県   職 業: 教員
     担当クラス: 入門(火曜日)

     私が日本語講座に参加しようと思った動機は、いろいろな人達と知り合いになりたいと思ったからです。言葉は通じなくても心を通して相手の気持ちを理解することができます。でも、言葉が通じればより一層相手のことを深く知ることができます。いろいろな国の人が住んでいる日本。多くの人々が日本語を通じて、お互いにコミュニケーションを図り、世界中に友達を作ることができる手伝いができたらと思います。

    飛田 京子  とびた きょうこ
     出身地: 水戸市   :職 業: 家事手伝い
     担当クラス: 入門(火曜日)

     私は以前から日本語教師という仕事に興味があり、現在通信講座で日本語教授法を勉強しています。しかし1人ででテキストを読んでいるだけでは全く教授方法の見当がつかず実践の場を与えてくれるこちらのボランティアグループに参加したいと考えました。過去に経験がないので不安な要素は沢山ありますが、他の講師の方と力を合わせ少しでも生徒さんのお役に立てるよう頑張りたいと思っています。

    野澤 英里  のざわ えり
     出身地: 茎崎町   :職 業: 大学生
     担当クラス: 初級(火曜日)

     私の将来の夢は日本語教師になることで、大学でも日本語教育コースに進むつもりです。今年の春に「ハローつくば」を見て、自分が、何か役に立てたらと思いボランティア講師の申し込みをしました。しかし実際には人に教えることよりも、自分が人から学ぶことの方が多く、自分の勉強不足を思い知らせれました。これからはもっと多くのことを身につけ少しでも分かりやすく、丁寧に教えられるように努力してゆくつもりです。

    飛田 初子   とびた はつこ
     出身地: 水戸市   :職 業: 保母
     担当クラス: 中級(火曜日)

     この会に娘の紹介で参加しました。数える程しか海外に行った事はありませんが、ロシア、中国、ドイツなど行く先々での楽しい思い出や、ハプニングなどが心をよぎります。この会で各国でお会いした人々との小さなふれ合いや、短い時間で得られなかった各国の習慣や暮らし方など、少しでも判ったらとても楽しい事だろうと思います。講師などとはとてもおこがましい事だと思いますが、一緒に勉強して行きたいと思います。

    つくばをはなれて

     3月をもちまして、大学の卒業とともに筑波をはなれてしまいましたが、ちゃんとご挨拶をしないまま、あわただしく筑波をさってしまい、この場をおかりしてお詫び申し上げます。現在私は「アスク講談社」という出版社につとめています。運良く以前から希望していた日本語教育関係の出版物を扱っているところで働けるようになりました。先日、「はじめての日本語教育」という本を出版しましたが、これは私が携わったはじめての書物ということもあり、お世話になった皆さんにも読んでいただきたく1冊ずつではありますがお送りします。ご意見・ご感想などをお聞かせくだされば、幸いです。私の方は、入社して3カ月あまり、まだまだ仕事といっても右も左もわからないことだらけでたいへんですが、これからもがんばっていこうと思います。もし、みなさま方で日本語関係のこんな本がほしい、こんな教材をつかってみたいといったよいアイディアをお持ちでしたら、ぜひお聞かせください。(かならずしも実現できるとはかぎりませんが・・・)おねがいします。

    野口亜由子(3期-7期)


     つくばでは、TIVONAの皆さんには大変お世話になりました。遠方のため直接活動に参加できないのは残念ですが、たびたび送ってくださるものを拝見しながら応援しています。私のいたときもさることながら、最近はますますボランティア組織としての充実さを増しているようですね。高知でも「日本語教育研究会」なる勉強会を行っていますがそちらの活動ぶりを参考にさせてもらいながら意見を述べたりしています。これからもつくばの外国人のみなさんといっしょに多文化共生のできる環境を作って下さい。機会があったら、ぜひそちらの授業ものぞかせてくだい。

    (田幡美江子)

     

    マレイシアからこんにちは その2

     クチン市は人口36万人ですが、在留届けを出している日本人は50人ほどなので、街中でもめったに日本人に会いません。先日身障者ホームのチャリティバザーがありましたが、日本人会婦人部もたった5人で参加しました。ティッシュペーパー入れやキャンディーボックスを手作りして、330ドルを寄付しました。企業も含めて第3位の寄付額でした。マレーシアはワクサン20202020年までに先進工業国の仲間入りを果たす)を目標に躍進めざましい国ですが、貧富の差も激しい様です。それでも、皆おおらかで、気持ちが優しくて、価値の多様性を認め合い、助け合って生きています。国際化社会のあり方として参考になりそうです。ごくごく庶民的なマレーカンプン(村)の結婚式に招待されました。花嫁の実家で式があるというのでサラワク川を小舟で渡ってカンプンに行きました。胸に欄の花を飾った花嫁さんのお父さんが握手で迎えてくれます。握手しながら、小さくたたんだお祝いを渡すのです。洗濯物も干してある庭では、花嫁の兄弟達もTシャツとジーンズでご飯を炊いたり、カレーを煮込んでいます。テントを張って、テーブルと椅子がセットされてます。村中の殆どの人びとがお祝いにくるとかで、千人分のカレーやジュースを大勢が用意しています。イスラム教なのでお酒は出ません。まず男性客が一斉にマレー料理のカレーをいただきます。皆手で食べています。ウェディングドレスの花嫁は一室で花婿を待っています。男性の食事が済むと今度は女性が皆でいただきます。花嫁にも運ばれていったようです。民俗衣装の花婿が到着した時には花嫁もお揃いの民俗衣装にお色直しをしていました。二人が並んで席に着いてハイライトです。長老が祝福を述べ、祝福の白い粉を二人の額に塗ります。少年の楽団が祝いの音楽を奏でて終わります。花嫁の母親らしい人が寄ってきて、私の手を両手でつつみ「よく来て下さった」と英語で話されました。質素だが皆が心から祝って外国人の私達も歓迎してもらいました。とても気持ちのいい式でした。引き出物に皆ゆで卵を1ケずつもらって帰りました。熱帯にもわずかな季節の変化があり、涼しい日々が続いています。ドリアン、マンゴスティン、ランプータンが出回って、一番いい季節です。

    中井一枝(3期-7期)

     

    編集後記

     日本語講座に参加する皆さん、新しいクラスはいかがでしょうか。最初は先生も生徒もやや緊張気味のスタートです。でも6か月後が楽しみですね。クラスの出席率は、時には天気に左右されることもありますが「雨ニモマケズ、風ニモマケズ」がんばりましょう。

    (吉)


    TIVONA通信第8号

    TIVONA通信第8号




    言葉の中のノイズ<?xml:namespace prefix = o ns = "urn:schemas-microsoft-com:office:office" >

    情報工学のはじめの部分にSN比というのが出てきます。Sはシグナル、Nはノイズ。

     S/Nの値が大きいほど正しい情報ということになります。近頃、仕事の関係で委員会や作業部会の議事録の調整をする機会が時々あります。テープ起こしを外注に出すと、専門の人が忠実に書き起こしてくれます。それを見ていると、正しい日本語の観点からは、間違っていると思える箇所がたくさん見受けられます。例えば、「これから研究がスタートするわけですが、最後に最近の動向を紹介させていただきたいと思います。」とありますが、ここでは「~が、」ではなく、「これから研究がスタートします。」として次の文章に続けた方がよいのではないでしょうか。また、「えー」とか「ね」なども結構耳障りな音になっていることがあります。
     この様に、私たちの会話の中には多くのノイズが含まれていることに注意しなければなりません。特に、外国人に正しい日本語を教えることを目標にしている私たちにとっては充分に気をつけなければなりません。最近、買い物の時に気になっている表現で、「○○円からお預かりいたします。」ということをよく聞く。この「から」はいったい何なのだろう。誰か教えてください。
     言葉は生きているものだと思います。どんどんと変わってゆくことは仕方のないことだと思いますが、できればきれいな方に変わってもらいたいものです。

    (小須賀 洋)

    忘年会を兼ねた第1回学習会のお知らせ

     第1回学習会を忘年会を兼ねて開催します。リラックスした席で、日頃感じている事や悩んでいる事について話し合いましょう。参加を希望される方は、1218日(水)までに事務局・56-7007 に連絡してください。

    日 時 : 

    平成1221日(土)18時から

    場 所 : 

    居酒屋「侍」(さむらい)つくば市竹園
    1
    丁目8番地3(銀河スクエアビル3F)

    会 費 : 

    4000

    学習会テーマ: 

    「入門クラスにおける問題について」

    • 媒介語をどうしたらいいか
    • 50音の学習方法(読み方、書き方)
    • 日常生活で役に立つ効果的な表現を教えるのにどんな場面をとりあげたらよいか
    • 母国語の影響のために発音しにくい日本語の発音をどのように指導したらいいのか
    • 楽しく学習する方法
    • チームティーチングでの仕事の分担のしかた・・・など

     多数の皆さんの参加をお待ちしています。

    外国人による日本語スピーチコンテスト審査委員派遣のお知らせ

     財団法人茨城県国際交流協会から、第6回外国人による日本語スピーチコンテストの開催のお知らせと、審査委員の依頼がありました。
     このスピーチコンテストは、県内で生活している留学生や研修生が日頃考えていることや、日本や茨城の印象、母国の話など自由なテーマで発表する機会を提供し、日本語の向上と日本理解を深めるとともに、スピーチを聞く県民の国際理解を高めることを目的として毎年行われています。今回は平成9118日(土)午後1時から茨城教育会館で行われます。
     このコンテストの審査委員として当財団日本語講座ボランティア講師3名を派遣してほしいとの要請がありました。このコンテスト開催趣旨にご理解をいただき、審査委員派遣につきましてご協力いただきますようお願い申し上げます。ぜひやってみたいという方、または推薦したい人がいる方は、事務局吉波tel. 56-7007 までお知らせ下さい。なお、締め切りは平成81220日(金)とさせていただきます。ご連絡をお待ちしています。

    日本語講座の蔵書を探しています

     日本語講座の蔵書の一部が行方不明になっています。所在不明になっている蔵書のリストについては、後ほど日本語講座などで回覧したいと思いますが、お心当たりの方は、財団の蔵書の本棚に戻していただくようお願いいたします。これまで通り、財団の蔵書を利用される場合には、貸し出しノートが本棚の上にありますので、借りるものの名前と自分の名前、借りた日、返却日を必ず記入していただくようお願い致します。皆で自由に蔵書を利用するためにも、ぜひご協力くださいますようお願い致します。

    (事務局 吉波)

    私の推薦図書(財団蔵書より)

    「はじめて外国人に教える人の日本語直接教授法」

    永保 澄雄 著 株式会社創拓社 定価 1,545

     先生方は日本語の学習者に実物、写真、絵カード等を使って教えたことがありませんか
     この本は、それらを使う代わりに、生徒の目の前で絵を描いて教える方法の指導書です。日本語に関する本が、多種多様に出版されている今でも、海外赴任の日本語教師に愛用されています。「第1章、授業計画の立て方」「第2章、視覚的技法について」「第3章、音声指導の問題」「第4章、ひらがなの教え方」「第5章、漢字指導の方法」の5章から成っています。視覚に訴えるこの教授法は、教師が略画を描く線を引く時の筆の進み方を説明しながら絵を描き、名詞、動詞、形容詞、助詞、或いは日本の生活習慣等を示して生徒との、コミュニケーションをとってゆく方法です。第3章では、発音に関する図を抜粋して授業の方法を教え、第45章は文字を教えるときのノウハウと問題点を説明しています。
     私は6年前、守屋教育会館で永保先生の講座を受けました。先生は「図1の魚や動物を描く時、デコレーションを付けると、特定の種類を指すことになるので、シンプルに。また沢山の情報を示し過ぎると、生徒が混乱するので加減するように。」と気さくに教授法のテクニックを話してくださいました。教室で、的確な図を描いて示すことができたら、楽しく、わかり易い授業になると思います。

    (谷津 葆子)

    バス旅行に参加して 火曜日中級・ ツン チーエ(カナダ)

     19961110日、つくば都市振興財団が二の宮公民館の日本語講座受講者のために益子へのバス旅行を企画してくれました。私は家族で参加しました。日本に来てまだ数カ月しかたっていないので、日本人や日本の生活、習慣、伝統に対する私たちの知識は井戸の中のかえるのように、つくばの生活のほんの一部を見た程度のものです。このバス旅行は私たちの視野を広めるための素晴らしい機会となりました。
     その日は天気もよく、暖かい日曜日でした。約40人がこのバス旅行に参加しました。私の家族を含め、参加者のほとんどは外国人でした。9時に出発し、1時間半後に最初の訪問地である益子の窯元に到着しました。案内者が工場の中を案内し、焼き物ができる工程を説明してくれました。最初に熟練した職人2人が茶器とカップを作るのを見ました。私は、ロボットが人間に代わって高度な技術で焼き物を作ることを想像していましたが、ここでは人間が、伝統的な芸術を作るための技術を守っていました。近くのお店には日本の有名な陶芸家の作品が飾られていて、感動しました。私の9才になる息子はカップに絵を描くのをとてもよろこんでいました。この工場を訪れた後、私たちは、食堂で昼食をとりました。とてもおいしかったです。みかけはそぼくな感じでしたが、味はすばらしかったです。昼食後には1時間ほど自由時間があったので、おみやげをみたり建物のまわりを歩いたりしました。おみやげの店ではいろいろなちがった種類の焼き物をみることができました。それらは、どれもすばらしかったです。次の訪問地は笠間の出雲大社でした。とても美しい所で、私にはお寺のように見えましたが、お寺とはちがうのだと聞きました。そこで写真をとったり、新しい友だちと話したりして、1時間半くらい過ごしました。つくばにもどった時にはもう暗くなっていました。疲れましたが、とても楽しかったです。
     3週間後にカップを受けとって、私たちは自分の作品に驚きました。日本語の教科書からは学べないような日本の色々な知識を学ぶ機会として、この様な催物をこれからもぜひ企画してほしいと思いました。

    (原文は英文につき訳文を掲載)

    クラスの様子「火曜日中級・」 アンドレアス シュロト(ドイツ)

     外国語を勉強することはいつも四つ問題があります;読む、書く、言う、聞く。私はドイツで2年間日本語を勉強しましたけど、日本に着いた日にまだあまり分かれません、話せませんの感じをありました。新聞や本を全然読めませんでした。すぐ毎日に研究所で会話を分かりませんでした。デパートにしつもんを訊ねられませんでした。だから本当にもっと日本語を習いたくて、日本語のじゅぎょうの学校をさがしていました。
     ある日に英語の新聞につくば都市振興財団の日本語じゅぎょうを読みました。毎週のじゅぎょうあった、一番やすいと書いたから、申込すると決めました。今私は毎火曜日に二の宮公民館へ行って、中級・のクラスで私の日本語のレベルを上げようとしています。
     くらしな先生とえんどう先生のじゅぎょうは、本当にじょうきゅうです。毎回文法やフレーズを教えてくれます、また練習します。だから、けっこう新しいことは覚えやすいです。聞く練習に先生たちは大きな声で読んだり、テープを使ったりします。じゅぎょう中に漢字を勉強することはむすかしいです。だから、毎週先生達は漢字覚えるためと作文を作るためにしゅくだいをくれます。教科書の内容は日常会話についてですから、日常会話の練習にはいいです。
     じゅぎょうはいつも楽しいです、よくわらいます。ほかの学生と話すことは会話の練習です、またいろいろな文化や国についておもしろいことを習います。例えば、つぎの休暇のていあんになるかもしれない。
     私は日本語を習えることがとてもうれしです。とくにボランティアの先生達にはとてもかんしゃします。ありがとうございました!

    (原文のまま)

    ~新しい仲間の紹介~

    磯目 一路  いそめ かずみち
     出身地: 福島県   :職 業: 会社員
     担当クラス: 入門(火曜日)

     はじめまして。磯目と申します。日本史は得意ですが、英語が大の苦手な為、永らく外国人恐怖症に陥っていました。今回このボランティアに参加させて頂いたことにより、この状況を打破していきたいと思います。外国人の皆様が、少しでも良く日本語を上達し、私に英語ではなく日本語で語りかけて呉れる様、頑張っていきますので宜しくお願いします。

    酒井 愛子   さかい あいこ
     出身地: 和歌山県   :職 業: 塾講師
     担当クラス: 入門(水曜日)

     つくばに越して、ようやく一年が過ぎました。日本語を教える事には以前から興味がありました。つくばにも慣れ、ボランティアで、こちらの活動が行われているのを知り、申し込みました。皆さんベテランの先生ばかりなので、役に立てるか不安で一杯ですが、よろしくお願いします。色々な国の方々と話せるのを楽しみにしています。

    渡部 真由美   わたなべ まゆみ
     出身地: 島根県   :職 業: 大学生
     担当クラス: 日本語の会(水曜日)

     大学で勉強している日本語教育の実習の場を探していた時に、この講座を見つけて申し込むことにしました。日本語講座では大学で勉強したことを生かせるだけでなく、社会人の講師の方や、いろいろな国からきた人と知り合うことができます。毎回15分のお茶の時間を大切にして、少しでも多くの人と友達になりたいと思っています。まだ未熟だとは思いますが、私なりに一生懸命がんばりますので、どうぞよろしくお願いします。

    つくばへは足を向けて寝られません

     愛するつくばを離れ、東京に移り住んで2年になりました。(正確には18カ月)週に1度のつくば通い(水曜日クラス)も3月で終え、4月からは多摩市の国際交流グループの日本語講座に参加しました。夏にちょっと体調を崩し、しばらくノンビリしようかなあ~とおもった矢先に、日本語教師の話が来ました。来週からすぐ始めてくれと言われ、とにかく初めは頭の中が真っ白・・・その時頭にうかんだのがつくばの日本語講座の折々のことでした。何とかやっと分かって、納得した時の受講者の顔、やっと覚えた、たどたどしい日本語で冗談を言って嬉しそうに笑う顔、コーヒータイムの楽しい雰囲気の中でのお喋り等々。
     私はあんな貴重な経験とすばらしい時間をもらって来たのだ、と気付いた時、新しい勇気が出てきたようです。現在週に2日クラスを持っています。教科書は同じ「FIRST LESSONS IN JAPANESE 」を使っていますが、つくばの講座の場合と全く違った反応を得ることが度々あります。やはり毎回新しい発見があります。最近漢字も始めました。
     つくばの日本語講座は益々楽しくかつ充実しているように拝察しています。機会があったらまたお訪ねしたいと思っています。

    (前副会長 山田 しのぶ)

    編集後記

     テレビドラマ「ドク」の影響でしょうか。日本語講座の講師をやってみたいという人からの申し込みや問い合わせが、殺到(?)しています。うれしい悲鳴。
     一年の計は元旦にありといいますが、皆さんは来年どんな目標をたてるのでしょうか。日本語講座の皆さんにとってよい年になりますように。

    (よ)

    TIVONA通信第9号

    TIVONA通信第9号




    近頃想うこと

     日本では、会計年度が4月に始まるため、1月から3月の間は、第4四半期、つまり年度末に当たる。この時期、私の仕事場は極端に忙しくなる。1年の仕事を取りまとめなければならない。恐らくほかの事業所や研究機関も同様と想われる。忙しいながらも一つの成果が出来上がるのは楽しいことである。その一方で、人との別れがある。卒業、退職、配置換え。旅立ち、発展的解消などというものの寂しい感は否めない。これまで、TIVONAの会の人々も、この時期に国の内外へと出て行かれた。

     3月下旬になると今の日本語講座のコースも終わりを迎える。幾人かは帰国したり、の講座を受講しなかったりする。残念であるが仕方がないことと思える。これまで何人の人が受講したのだろうか、何カ国から来たのであろうか?日本語講座を好きになってくれたであろうか?日本を気に入ってくれたであろうか?異国の地日本では、異文化、言葉、食事、何をとっても大変であると思う。日本語講座の教師を始めてからすでに数年たってしまった。初心を忘れてしまってはいないか?本当に力一杯自分の持っているものを提供しているであろうか?生来の、怠け者の性格は出ていないか?心配である。

     1月中旬に、外国人による日本語スピーチコンテストを聞く機会があった。大変新鮮であった。最近では珍しく、かなりの長い時間を集中できた。そして、少しの反省があった。私の日本語の教え方に間違いはないだろうか!

     近頃こんなことを考えている。年か?それとも、少し世の中のことが分かってきたのか?

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    (小須賀 洋)

     

     

    「衣川隆生先生」講演会のお知らせ

     つくば都市振興財団ではTIVONAの会と共催で、ボランティア講師研修会として講演会を開催することになりました。今回は、講演会終了後に学習会を行います。講師の衣川先生もご出席くださいます。皆さんの参加をお待ちしています。

    日時 平成9年3月15日(土) 午後1時から3時まで

    場所 つくばカピオ 3階 中会議室

    講師 衣川隆生(きぬがわ たかお)先生 筑波大学留学生センター講師 

    テーマ 「初級学習者に対して何を教えるか」

     

    来日したばかりの学習者に対して教える項目をどのように選び、教材化するか

    教材をどのように使用するか

     

     

    なお、講演会の出欠については、通知しましたアンケートにご記入のうえ3月12日(水)までに事務局までご提出ください。

     

    (吉波 信子)

     

     

    第1回忘年会をかねた学習会の報告

    12月21日(土)年の瀬も押し迫った土曜の夜、小須賀会長をはじめ有志9名が、居酒屋「侍」に集まりました。そこでなごやかながらも、熱い学習会が開かれました。今回のテーマが「入門クラスにおける問題について」ということで、先にアンケートで集計しておいた6つの内容を中心に話し合いが進められました。ここで内容についてご報告いたします。

    ●媒介語をどうしたらよいか?

     

     

    必ずしも英語ができるとは限らないし、個々の能力にも差がある。

    母国語によって指導の仕方が違う

    例1)ロシア語の場合

    全部日本語で授業をするのは不可能だった

    例2)中国語の場合

    なるべく日本語ベースで授業をして、同じクラスの英語の判る人に困った時だけ訳してもらった(英語を使うことで、英語の判らない人が不安になった)

    例3)タイ語の場合

    日本で働いている場合、日常会話はだいたい判った

    例4)イラン(アラビア語)の場合

    英語は使わないでくださいと言った

     

    ※共通の媒介語がある場合は、使った方が便利だが、全く不可能な場合は、身振り手振りでやるしかない。スキット、絵カード、ビデオ、テープ等を使って状況を説明しながらやっていくのが効果的だ。財団に教材資料等たくさんあるので利用してほしい。

    ●五十音の学習方法

     

     最初の3回位までのだいたい覚えた所で一旦終わらせる。その際、全部覚えている必要はない。それでだいたい判った所でテキストに入る。

     

    ●日常生活に役立つ効果的な表現を教えるのにどんば場面を取り上げたらよいか

     

     ○買い物     ○トイレ         ○タクシー

     ○あいさつ    ○~はどこにあるのか?  ○道を聞く

     ○病院(ある程度わかるようになってから)

     

    ●母国語の影響のために発音しにくい音は?

     

     例)中国  ス、ギョ      韓国    ツ → チュ

       タイ  ツ → トゥ    モンゴル  グ → ング など

     

     

    例えば、スキとツキの違いのように、似たことばで違いの練習

    母国語で似たような言葉が判るとより効果的

    ハンガリーの場合は、日本語を同じ音があるので発音やすい

    ●楽しく学習する方法

     

     

    学習者に仲間がいる

    日本語の勉強でもあるが、週一回友だちに会いに来るという感覚で

    コーヒーブレイクが重要なので、積極的に参加を勧める

    視覚的に教材を使う(チラシ、食べ物等)

    ●チームティーチングでの仕事の分担のしかた

     

     

    いい授業をするためには、事前の打合せは不可欠だ

    各講師の役割を分担する(例えば受講生の発話を聞くほうの役割と注意するほうの役割、得意分野など)

    講師同士の会話も勉強になる

    ●その他

     

     

    文法の説明はどの程度にしたらよいか

    話すことを重要視した授業計画を進めているが、中国系の人は文法を先に知りたがる傾向にあるようだ

    文法から入る場合は最初の進度はゆっくりだ

    (林 はる子・大木 喜子)

     

    学習会のお知らせ

     昨年末に行った学習会にひきつづき第2回目を開催します。講演会の後でお疲れとは思いますが、今回の講演会の講師、衣川先生も、ひきつづき学習会にも参加してくださるということですので、みなさんぜひご参加ください。

    日時 3月15日(土)午後3時15分から5時まで(講演会終了後に行います)

    場所 つくばカピオ 3階 中会議室(講演会と同じ場所です)

    テーマ 「初級クラスにおける問題について」

     なお、学習会の出欠については、通知しましたアンケートにご記入のうえ3月12日(水)までに事務局までご提出ください。前回同様、リラックスして日頃感じている問題や悩み事について話し合いましょう。

     

     

    (大木 喜子)

     

    半年間日本語を教えてみて

     現在、仕事で日本人の子供たちに英語を教えています。言葉を教えるという点では、全く同じですが、赤ん坊の頃から自分の中に、血となり肉となった母国語を教えること、その難しさを日々実感しています。よく作家の方が「言葉を生み出すということは、自分の身を削るようなものだ。」といいます。大げさですが、母国語を教えることは、この苦しみを味わうこととつながる気がします。外国の方からの様々な質問に対し、正しい答えとしっくりと理解できる説明、その両方を教えようとすると、本当に身を削るような思いです。逆に外国人の目を通して、日本語を見つめ直すことが、自分自身の新しい驚きと発見につながっています。母国語を教えることあ、楽しい苦しみであり、また多くのことを学ぶ経験です。その機会を与えられたことを本当に感謝しています。

     

    (酒井 愛子)

     

     

    TIVONAの会総会のお知らせ

     第3回TIVONAの会総会を行います。 日時 平成9年4月5日(土) 午前10時30分から

    場所 財団法人つくば都市振興財団 会議室

    総会への出席についてのご連絡は、平成9年3月31日(月)までに事務局までお願いいたします。Tel. 029-856-7007

     

    (吉波 信子)

     

     

    私の推薦図書(財団蔵書より)”中級日本語読解練習日本語いろいろ”

    杉田恵美子 他 著 株式会社凡人社 定価 1,300

     本語の会を担当させていただいた時に、事務局の方からすすめられて使わせていただきました。

     一つの本文を読むまでに6つのセクションの練習をこなす形式となっています。1語彙練習・2文型練習・3文例を読みこなす練習・4会話文を読んで答える練習・5形を見抜く練習・6本。

     文を読む練習というふうに、徐々に進めていくため、本文だけを読むと難しそうなものでも、それまでのトレーニングがあるので、読めてしまうようです。

     また、文章中の漢字にふりがながついていることも親切だと思います。これまで何冊かテキストを使った生徒さんも「これはいいですね」とおっしゃって借りていかれていました。ただ、中級とありますが、ある程度、読解力や文法の知識のある中上級程度の方に適当かと思います。

     

     

    (国府田 玲子)

     

     

    日本語スピーチコンテスト見聞

     今年1月18日土曜日、水戸の茨城教育会館で県国際交流協会主催の「第6回外国人による日本語スピーチコンテスト」が行われた。茨城県教育長を初め、7名の審査委員が各賞の審査に当たるほかに、特別審査として水戸市内の高校生195名と県内のボランティア日本語教師45名が「若人賞」と「日本語教師賞」を審査することになっているが、つくば都市振興財団日本語講座からは、応募した代表小須賀氏、小林氏と卜の3人が吉波さんの率いる中出向いた。大会は、予定の時間をオーバーした盛況ぶりだった。

     スピーチコンテストには17ケ国から来日した20人が参加し、会社員、学生、研修員、国際交流際交流員、主婦、小学生といった様々な文化背景と職業を持つ人々であった。これは、年齢とび在日職業及び在日期間を問わず、「できるだけ多くの国の人に参加してほしい」、また、「多くの人に出学校と職場の人に出てもらいたい」という主催側の意向を十分に反映している。スピーカーたちはそれぞれユニークなテーマを挙げ、日本での生活の中で日常に感じたことについて熱の入ったスピーチをした。例えば、「あなたにはどんなソフトが入っていますか?」を講演したアシュアメリカからきた国際交流員のジョシュア・ボーデンさんは、先入観をなくし色々な人と付き合操りがい、心を広くしようと訴えて、日本語の操りがうまかった。イランから来た会社員のアリ・ナイランデザーデさんの「日本の芸術について」では、イランの民謡と日本の黒田節を熱唱してイランって大の民族音楽も好きだけど、日本の民謡も好きだよと言って大拍手を浴びた。又、研修員で来日さんはしている華やかな民俗衣装を着たガーナのバイダ・ロベッタさんは「地震と私」をテーマに、「地震=机の下にもぐること」だと来日する前から教わり、地震のたんびにパニックして頭をり上げ壁にぶつけたりすると語り、人々を大いに笑わせた。又、真剣な話題を取り上げた人もいる中で、中国の大学院生宋金文さんは、「時空を超えて-朱舜水と私たち留学生」の中で、日本で勉強して、日本人のお世話になり恩を忘れてはらないと、朱舜水に習って、留学生がこれからしなければならない3箇条を主張したスピーカーたちに共通しているのは、日本と日本文化に大きな興味を持ち、日本語を一生懸練習し勉強していることだと、スピーチを通じて分かった。彼らは自分の関心、感動又率直な意見が強くよく練習したと思われる流暢な日本語で熱弁し、日本に来てよかった、皆仲良くしていこうという心の声が強く伝わってきた。

     日本語教師賞での判断の基準は日本語の音声、文法構成等が主であるが、結局、制限時間5人の多分の中で半分歌を歌ったイランのアリ・ナデザーデさんにその賞が与えられた。やはり、聞い台詞のている人の多くは全体的印象で「受けた」と判断した人に軍配を上げるのだろうか。若人賞は辛口を「ドラマの台詞のように『私は船で国へ帰ります』と言う留学生がいれば、それは天然記念物賞は上だよ」と、面白く辛口を言ったマレーシアの筑波大生スガンダラン・カイヴァリヤムさんに獲えられ得され、一等賞の県知事賞は上記のアリ・ナデザーデさんが受賞した。アメリカのボーデンさんは二等賞の県議会議長賞が与えられた。

     このコンテストは参加者全員にとって良い経験になり、会場にいた人々にとっても、外国人違いなの考え方やものの見方等を理解する、一つの機会になったに違いない。大会の組織者にご苦労ためにさまと言いたいと同時に、財団の吉波さんが休みの日にも関わらず、皆のために長距離運転をし、又親切に色々と取り計らってくれたことに対してお礼を言いたい。

     

    (卜 雁)

     

     

    編集後記

    春一番の便りを聞いてまもなく、編集後記 第9期日本語講座も終了です。そして、少し間をおいて4月からは第10期が始まります。この忙しさと関係なくやって来るのが花粉症。ぐっすん。泣いている人はいませんか?でも負けないよ。また新たな気持ちでがんばりたいものです。

     

    (よ)

    TIVONA通信第10号

    TIVONA通信第10号




    出会いの季節<?xml:namespace prefix = o ns = "urn:schemas-microsoft-com:office:office" >

     前回の通信で、3月はいろいろなことが終わり、1年の成果ができあがるものの何となく寂しい季節だと書いた気がします。一方4月はいろいろなことが始まり、出会いの季節のような気がします。
    組織にはそれなりの目標があり、周囲の情勢であちらへ、こちらへと、いとも簡単に移動させられてしまいます。私もその一人。まず混乱することは、新しい世界の単語がわからない。人の名前と顔が一致しない。外来者がどのような用件で、どのような過去の経歴を持って訪問してきたのか全くわからない。さらに、近頃では、頭もすっかり固くなってしまい、もの覚えが悪い。記憶が時系列に整理されない。体力がない(気力と体力のバランスが悪い?気力があるだけまだましか?)。数年前、体力の曲がり角を感じていた。このところこの曲がり角を過ぎたと感じていた。ところが曲がってみるとさらに驚いた。その先が下り坂になっていることに気がついた。しかも、かなりの急坂であった。それにもようやく慣れてきて前を見る余裕がでた。あっ、大変だ。そんなに遠くないところに断崖絶壁がある。(悪い夢でした。)そんなときは気分転換をする必要がある。つくば国際交流フェアでのヨーヨー屋さんは楽しかった。いつもの日本語講座のときは十分な時間がなく、ゆっくりと話せないことも、青空の下でのんびりと話ができる。すぐ近くで、いろいろな国の音楽や踊りが聞こえたり、見えたりする。ヨーヨー作りにも技術が必要であることがわかる。来年はみなさんも是非参加して下さい。わが日本語講座も、4月から何名かの新しい方が参加され、既に約2ヶ月が経とうとしています。教授法には慣れたでしょうか?まだ壁にはぶつかっていないでしょうか?ご意見を聞きたいと思っています。TIVONA通信は掲示板のようなものですので、気軽に、遠慮なく書いて下さい。私の短い経験ではありますが、先生も生徒さんも一定の傾向を示すように思います。迷ったら、声を出す事です。経験の深い先生が、きっとアドバイスをしてくれると思います。柔軟に対応することも必要です。現在、体調指数約70。日本語講座欠席率50%以上。頑張らなくっちゃ。

    (小須賀 洋)

    衣川隆生先生講演会の報告

     第6回TIVONAの会研修会として、筑波大学文芸言語学系留学生センター講師の衣川隆生先生の講演会を平成9年3月15日(土)午後1時からつくばカピオにて行いました。当日は、日本語講座のボランティア講師20名が参加し熱心に耳を傾けました。テーマは「初級学習者に対して何を教えるか」ということで、来日したばかりの学習者に対して教える項目をどのように選び、教材を作りその教材をどのように活用するかということについてお話を伺いました。たとえば私たちが日本語がゼロの状態で来日したとしたら、まず日本語で何が出来るようになりたいか(道を尋ねる等)を考えどの様にそれを教えるかということをグループ毎にディスカッションして発表するという具体的な方法で講演会はすすめられました。出席した皆さんの活発な意見も聞かれ、大変参考になったようでした。衣川先生には講演会に引き続き学習会にも出席いただき、いろいろと助言をいただきました。講演会の様子は、財団にカセットテープと資料のファイルがありますので、講演会に出席できなかった方は、ぜひご利用ください。

    (松井友子・吉波 信子)

    第2回学習会の報告

    平成9年3月15日(土)真新しいカピオにて、前半の講演会に引き続き、衣川先生にも同席していただいて、20名余りの出席者の方々から活発な意見が出されました。今回のテーマは、「初級クラスにおける問題点について」あらかじめ皆さんから出していただいた問題点に沿って議論を進めていきました。

    1.日本語能力の差が大きい時どうしたらよいか?

     我々の講座の中でこの初級クラスが能力の開きが最も大きいクラスであろう。入門に引き続いて入ってきた人の中でも、すでにレベルの差がついているし、ひらがな・カタカナは読めるから入門ではないという人、ある程度話せるけれど文字ができない人等がいる。このクラスを経験した講師から、

    (1)

    チームティーチングのよさを生かして、一人の講師ができない学習者につきっきりでやった。

    (2)

    文字が書けない人のためにプリントを作った。

    (3)

    「ひらがなは読めるけれどカタカナが読めない人のために表にひらがな、裏にカタカナのカードを作ったりした。

    の意見が出されました。

    2.はずかしがって大きい声が出せない人がいる

    シャイな人や、自信がない人に多いが

    (1)

    回数がたつにつれてクラスの雰囲気が出来上がってくれば恥ずかしさはなくなってくるからクラス作りがとても大切である。

    (2)

    リラックスした雰囲気を作るためにゲームを取り入れたり、たまには食べ物を取り入れてみたりしたらいい。

    (3)

    「上のクラスになると反対に話したがる人をおさえて話さない人に話してもらうようにもってゆくのに苦労した。

    (4)

    例えつまっても、問い詰めたり、困らせたりしないで、コーラスで声を出してもらったり、みんなが笑っている間に発音してもらった。

    3-1.文型にこだわるより生きた日本語を会話の中で指導したいがどうしたいいのか

     先ず、学習者の動機を知ることが大切で、旅行するためとか、あいさつができればいいという場合は別として、文型はとても大切で文型を知っていなければ、生産性のある日本語にはならない。

    そこで、 (1)始めから文型を全面に出さないで自然な会話の中で文型を入れて行くのがいい。 3-2.いかに説明を少なくして内容をわかってもらうかを工夫するにはどうしたらいいのか。ついつい説明が多くなってしまって「生徒さんに伝わってないなー」と感じながら「しまった」と反省してしまう。「いい方法があったら、私も教えてもらいたい。」と衣川先生もいわれた。

    3-3.日本語がおもしろいと感じられるようにするにはどんな授業をしたらいいのか。

     先ず先生自信が「おもしろい」と思うことが第一で、
    (1)
    授業にゲームや実物を取り入れてゆく。但し、ゲームの回数は余り多くなく。

    4.初級用の教科書に適当なのがあるか。

    5.入門と初級の区別(教科書の選定・教える内容)をどうしたらいいか。

     初級クラスはいろいろなレベルの人々の混合で、現在のテキストでは調整が難しい。

    (1)

    講師の事前の打ち合わせや、1~2回クラスが終わったところで、そのクラスの到達点を定めておくのがいい。

    (2)

    生徒同士で教え合うのも一つの良い方法になっている。

    (3)

    「上のクラスになると反対に話したがる人をおさえて話さない人に話してもらうようにもってゆくのに苦労した。

    衣川先生のアドバイスは、筑波大学でもクラス内にはやはり差がある。先ず最低限、学習してもらう中身、レベルを決めもっとできる人には、生徒のニーズに合わせながらオプションを与えてゆく方法をとっている。とのことでした。

    (林 はる子・大木 喜子)

    国際交流フェアの報告

     今年もつくば国際交流フェアが平成9年5月11日(土)に行われ、私たちTIVONAの会でも恒例となったヨーヨーのお店を出店しました。当日は、日頃日本語の指導に追われている講師の皆さんや、生徒さんが協力して、ヨーヨー作りと、販売を行いました。今年の売上金額は23,750円でした。売上金は日本語講座のバス旅行や、コーヒー代の補助として使われます。この国際交流フェアは毎年行われます。また、来年も皆様のご協力よろしくお願いします。

    (吉波 信子)

    バス旅行の思い出

     このたび、つくば都市振興財団で、第10期日本語講座受講生のとその家族のために東京にある江戸東京博物館と浅草寺の見学に行きました。いま日本語をべんきょうしている私にもとても良いきかいだとおもいさんかしました。
     当日指定されたバスにのって、私たちは財団に勤めている方たちの日程に関する説明とバスガイドさんの笑顔つき案内を開いてたのしいきもちで出発しました。バスのなかにはいろんなくにからきた外国人たちで満席でした。そのうちには家族をつれてきた方質をみて、ひとりにできた私としてはちょっとうらやましく思いました。バスのなかでとなりにいる中国の夫婦と財団の方たちと話すをしている間にあっというまにつきました。
     江戸東京博物館は東京の歴史と文化をふりかえり、未来の都市と生活を考える場として1993年3月に開館しました。ただしかどうかよくわからないですが博物館にてんじされているいろいろな展示品を見て日本の歴史、文化と思考方式はたぶん武士道精神からはじまているのではないかと思いついました。
     博物館の見学ををわって、あらかじめよやくしてをおいたちゃんこなべはなんとなくたしの舌にはあわないようでとうからしとこしょうをいれたらおいしくなりました。いろいろななべ料理があるわたしの国の料理が思い出されました。日本語はまだだめですがお昼ご飯を食べながら他のひとたちもいろんなことばを話したり、しゃしんをとったりしていました。
     つぎの目的地の浅草寺に行ったら、浅草寺はほんとうに世界の人種を全部あつめたほどの外国人がおおぜいでした。
     日本の仏教は私の国、韓国を通じてはいっていますが日本なりの民族的習慣が反映されているようでした。日本のぶんかがわかるのにはまだじゅうぶんではないんですがこの日一日だけは日本の文化をかんじてみました。
     いろいろな国からきた方たちに最大のきくばりをしていただいたつくば都市振興財団方たちにまことに心から感謝申し上げます。そして国際化を市の趣旨としているつくば市に今後とも外国人のために御きくばり下さるよう、よろいくを願い申しあげます。(原文のまま)

    (火曜日 日本語の会 金 淑陽 韓国)

    ~クラスの様子~ 火曜日 初級クラス

     私たち火曜日初級クラスは、先生3人生徒さん現在約15人で活動しています。個性的な生徒さんが多いので(!?)、授業はいつも賑やかで、ハリのあるクラスです。先日も、和紙の紙フーセンで打ち合いになったり、ビンゴゲームで、フィーバーしたり、とても元気です。でも生徒さん達はとても熱心なので教える側の方が返答に困ってしまうことも度々あります。また、授業中、ゲームをしたり、パーティーをしたりと、他のクラスよりは、関わり合いが深いのではないのでしょうか。笑い声が聞こえたら・・・それは火曜日初級クラスです!一度のぞいてみませんか?

    (森 郷子)

    私の推薦図書 日本語教育演習シリーズ・ 教えるためのことばの整理 VOL.1,2 ”

    丸山敬介 著 株式会社凡人社

    日本語を教え始めて、学習者の方からの思いがけない質問に戸惑うことも多く、普段、なにげなく使っている言葉について説明することの難しさを痛感するとともに、いまいちど日本語を客観的に見直してみる必要性を感じているときに見つけたのがこの図書です。日本人の頭の中に漠然と漂っている日本語を整理するのに最適な2冊です。ひらがな・カタカナから始まり、初級で教える学習項目が全2巻の中にすっきりと整理されています。とかく文法書は読んでいるだけではなかなかピンと来ない部分も多く、途中で投げ出してしまったり、ということもありがちですが、その点、これは演習形式となっているので、初めに自分の頭で考えることで、何が問題なのかをとらえることができます。またタイトルにも冠してあるように教えるためのものなので、解答・解説欄には教えるときにポイントとなる点がおさえられおり、実際の日本語指導の現場でどの様に扱われているかもコラム形式で載せられています。この2冊を自分なりにまとめていけばそれは指導をする際、心強い味方となるかと思います。

    (松代 涼子)

    文化庁日本語教育大会のお知らせ

     平成9年7月30日(水)と31日(木)に文化庁が主催する日本語教育大会が行われます。財団では31日(水)のシンポジウム「これからの日本語教育を考える」に6名、31日(木)の協議会には2名の方に参加いただく予定です。今回はシンポジウムに参加できる方を募集します。興味のある方は、7月18日(金)までにお電話にて財団(担当吉波TEL. 56-7007 )にお申し込みください。先着順とさせていただきます。協議会の方の参加については、申し込みの締め切りが迫っていたため、財団の方で高橋桂子さんと鈴木修子さん2名の方を推薦させていただきました。このシンポジウムと協議会の様子は、次号のTIVONA通信で報告させていただきたいと思います。楽しみにしていてください。

    (吉波 信子)

    教材調査のお知らせ

     日本語講座の授業のための教科書や補助教材を購入するため、教材調査を平成9年8月9日(土)に行います。東京都千代田区麹町にある凡人社を訪れ、いろいろな書籍を見たいと思います。この機会に、自分の蔵書や財団の蔵書を充実させましょう。また、当日行けない方で、財団の蔵書に加えて欲しいと思っている推薦図書や、教材の情報をお持ちの方は、財団(担当吉波tel. 56-7007 )までお知らせください。皆さんのご希望に沿った書籍を購入したいと思いますのでご協力をお願いします。

    (吉波 信子)

    皆さんのお知らせをお待ちしています

     TIVONA通信では、皆さんからの日本語関係のお知らせ例えば、「日本語の個人指導をしてくれる人を探しています」や、「○○で、日本語のフェアがあります」等のお知らせを、載せていきたいと思います。何か、掲載して欲しいことがある方は、編集担当松井・吉波までご連絡ください。内容を検討のうえ、積極的に掲載していきたいと思います。皆さんのお知らせお待ちしています。

    (松井 友子・吉波 信子)

    ひとりごと・・・日本語講座の講師は各期毎にかなり入れ替わりがあり、新たに参加されている人たちに、会のことをもっと知ってもらう必要があるのではないだろうか、又ずっと続けてきた人たちは、これまでの活動に疑問をもっていないだろうか等、いろいろと考えるところがあり、思いつくままに少しまとめてみました。

    TIVONAの会の活動の活性化について

    • 会がもつ性格は時の経過とともに変わってゆくことは自然の流れです。それは、会を構成する会員の変更、時代の要求、社会情勢の変化等で内容が変わっていきますが、会則が会の基本的な精神を位置づけているのでしょう。
    • 会員の転居などに伴い、人数の減少はあるものの、地理的に遠くに居ても、情報の交換は可能ですし、日本語教室など積極的な活動へは参加できないものの意志の疎通はでき、会の輪は広がっていきます。
    • この会の特長は、多様な会員と多様な生徒たちです。いろいろな分野の人々が参加することが会員の視野を広げることにつながります。したがって、特定の分野の人々でまとまったり、特定の分野の人々を排除してはいけません。しかし、仲良しクラブや社交場になってしまっては勿論いけません。
    • 会のもつ共通の目標が薄らぎつつあります。これは、会員の集まりや会報の発行回数が少ないからかも知れません。TIVONA通信の発行は年間4~5回が限度でしょう。原稿の執筆にはなるべく多くの人が参加できるように気を配る必要があります。講演会、学習会をどのようにもり立ててゆくかがポイントになりそうです。回数、テーマをどのようにすればよいのか。役員の人だけにお任せでなく、みんなの会ですので、みんなでつくってゆきましょう。
    • 会員を増やす努力をする必要があるや否や。口コミで知人等にあたったり、ミニコミ誌に活動の内容を掲載していただき広く求めたり。ただし、誰でもよいというわけではありません。まじめに、長く取り組んでもらえる人でなくてはなりません。肩の張らない程度に。
    • ボランティアで実施することの意義が薄れてゆくことの方が深刻な問題です。自分の意志で、特定の利害を考えずに、自分のため、世の中のためになることをすることの楽しさがわからないといけません。
    • つくばという土地柄は、私たちの活動にとってプラスの要因が多々あると思います。外国で暮らした、又は何度か行ったことがある人がたくさんいます。外国人もたくさんいます。公的機関(つくば都市振興財団)が事業として取り組んでいます。外国人対する違和感が少ない。etc.


    ご意見などありましたら、お寄せください。

    (小須賀 洋)

    名簿と連絡網が出来ました

     平成9年7月現在の「TIVONAの会会員名簿」と「連絡網」を作りました。皆さんのお手元にお届けしますので、会員同士の連絡にどうぞご利用ください。

    (山田 恵子・松井 友子)

    新しい仲間の紹介

    坂本享弘(さかもとたかひろ)さん
    出身地:茨城県
    火曜日 中級・クラス

     8月からアメリカのオハイオ州の大学で日本語を教えることになっているので、その前に是非とも現場の雰囲気を知り、経験を得たいと思って、この日本語講座に参加しました。参加してみて、改めて自分の勉強不足を痛感しています。残り短い間ではありますが、自分も受講者の方々も有意義な時間を過ごせるよう精一杯頑張りたいと思いますので、どうぞ宜しくお願いします。

    鈴木修子(すずきしゅうこ)さん
    出身地:鹿児島県 職業:日本語教師
    火曜日 入門クラス

     初めまして。私は大学の日本語学科卒業後、今も学びながら日本語を教えています。私は副教材作成や、皆と授業で楽しく充実した時を過ごせるようにすることが好きなので、悩みつつも幸せな気分を味わっている今日この頃です。また自分のできることで地域へのお手伝いができればと思っていたので、それが日本語通して実現しつつあることは嬉しいことです。最後に財団からいつも暖かいサポートをいただいておりますことに心より感謝申し上げます。

    高田加代子(たかだかよこ)さん
    出身地:久留米市 職業:主婦
    火曜日 中級・クラス

     主人の転勤に伴い、去年つくば市に来ました。アメリカ在住時にいろいろな国から来ている人たちとふれあう機会があり、その時の楽しさが忘れられないこと、それと母国語以外の言語で自分の言いたいことを伝える難しさを経験したので、日本に来て同じような思いをしている人たちの力に少しでもなれればと思って講師になりました。できれば、長くつづけたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。

    (なんばじゅんこ)さん
    出身地:広島県 職業:研究所非常勤
    水曜日 入門クラス

     中学校以来、学校で、仕事で趣味でと何らかの形で英語に関わり、それによりいろいろな国の人と接し、また文化にも、浅くではありますが触れてきました。そして、コミュニケーションの手段としての言語の大切さを感じています。日本語教育を通して、外国の人に日本のことを少しでも理解してもらう手助けができればと思い、参加しました。受講者とのコミュニケーションを楽しみながら、日本語を教えられればと思っています。

    森 郷子(もりさとこ)さん
    出身地:つくば市 職業:財団非常勤
    火曜日 初級クラス

     はじめまして、森郷子と申します。日本語講座は知人を通して知り、興味を持ったので参加させて頂くことになりました。毎回毎回、回を重ねるごとに、日本語の難しさを実感し、戸惑うばかりで、ご一緒させて頂いている先生方には、迷惑をかけて足でまといになってばかりいる状態です。又、生徒さんに逆に教わることも多く、まだまだ未熟ですが、少しでも手助けになれば、と思っています。できる限り続けていきたいと思います。

    山中久美子(やまなかくみこ)さん
    出身地:つくば市 職業:アルバイト
    火曜日 中級クラス

     私が日本語講座に参加したのは、日本以外の国の人達といろいろなことについて話してみたいと思ったからです。普通に生活していく中で何かきっかけがなければ日本以外の国の人達とふれ合う機会というのはなかなかないと思います。私は日本語を教えるのは初めてですが、せっかくこういった機会を得ることができたのですから、自分なりに勉強し、また、生徒さん達からもいろいろなことを学びながら、少しでも生徒さん達の役に立てるよう頑張りたいと思います。

    編集後記

     降ったり照ったり台風が来たりと定まらない天候が続いています。夏休みまであと1ケ月。暑くてだらけそうな気分を引き締めがんばりましょう。嬉しいニュースがあります。財団の大木さんが6月9日に出産されました。それも双子の可愛い女の赤ちゃんです。おめでとう!

    (松)